海外生活体験者・学生インタビューvol.4


H.Iさん。1985年三重県生まれ。10歳の時に渡米。5年間デトロイトで暮らした後、高校一年生の時テキサスへ。卒業後帰国し、京都大学経済学部へ入学。現在4年生。大学では経営学を専攻。また、アルティメットサークルBREEZEに所属し、副キャプテンを務めた。

―まず、海外生活について教えて下さい。

小学校4年生の時にアメリカに行き、最初は英語も全然しゃべれないから大変でした。家庭教師には週に何回も来てもらい、宿題を手伝ってもらって、意思疎通ができるようになったのは半年くらい経ってからです。小学生だったので、吸収は早かったんでしょうね。 海外生活はとにかくスポーツ三昧でした。小学校の時はサッカーをやって、中学からは陸上(中距離)を始めました。平日は放課後毎日練習で、大会が土曜日にあるという生活。アメリカの選手ってとにかくみんな足が速くて、それがすごい印象に残ってます。「あ、もう(張り合うのは)無理」みたいな(笑)

―帰国して、大学に入学したわけですが、大学生活で印象に残っていることを教えて下さい。

サークル! アルティメットという、フリスビーを使い、パスをつないで相手の陣地に向かっていくスポーツのサークルに入っています。日本ではあまり認知されていないけれど、アメリカとかでは結構有名で、僕はアメリカにいる時アルティメットについて知らなかったんですけど、留学生の人が「プレーして良い?」とか言って来て、一緒にやることもあります。その時は僕が通訳をして。
サークル活動で苦労したことと言えば、チームを強くすること。最初はチームが弱かったのですが、どうしても勝ちたいと思って、試合をビデオに撮り、それを分析して、フォーメーションや戦略を考えました。そして、実際戦略を立てたり、ミーティングを開いたりすることで、本当にチームが強くなって嬉しかったです。やっぱり戦略成功するとチョー嬉しい。みんな大会では泣くし。
大会は年に三回あるのですが、一番力を入れるのが夏にある大会で、今はそれに向けて練習しています。平日は三時から日暮れまで、週末は12時から日暮れまで、週三回の練習と、練習がない日は友達と自主練をしているので、実質毎日サークル活動しています(笑)

―Iさんは来春から社会人となるわけですが、就職活動について教えてください。

就活は11月から始めました。サークルばかりやっていたから、インターンとかは行ってないです。複数の会社から内定をいただいたのですが、最終的に会社を選ぶ際の決め手となったのは、まず場所ですね、愛知の会社なので地元に近いということ。それから、この会社では英語を使う仕事ができるということです。また、社員の方々と仕事について話す機会があり、楽しそうに生活してる感じがして、この会社なら有意義に仕事をできるのではないかと思えたのも、大きな決め手でした。
就活を通して変わったなぁって思うのは、分析的になったことです。今まではのほほーんって感じだったのですが(笑)、自分の中で、何が今一番大切なのかという優先順位をつけて行動するようになったと思います。就活では何社も会社を受けるので、自分の中でどの会社に一番興味があるかというプライオリティを事前につけておかないと、面接日が重なった場合等に困ります。

―これから就活をする人たちへアドバイスをお願いします。

自己分析は大切! 自分のことは意外とわかっていないので、最初は面接で自己PRして下さいとか言われてもしどろもどろでした。それで、反省して自己分析を始めたのですが、僕は友達に自分を分析してもらったり、過去のこと振り返り自分がその時なぜそのような行動をとったかを考えたりしました。たとえば、さっきサークルを強くしたいと思った話をしましたが、僕はその時自分でビデオ撮って分析したことを思い出して、そこから自分って意外と負けず嫌いだなぁって気づいて、長所を発見していきました。面接で具体的なエピソードを聞かれるので、その意味でも今までの自分の行動を思い起こすのはかなり重要です。

―ところで、帰国子女である自分を意識するのはどのようなときですか?

今でもすごく帰国子女であること意識します。出身高校を聞かれるといった些細なときにも、自分が帰国子女であることを意識するし。でも、「帰国子女だったら英語ぺらぺらだよね。英語話してみてよ。」とか言われるのは、正直言って嫌(笑)。
帰国子女であることは、すごく良かったなって思います。先ほど言ったように、サークルとかで外国人が来たときは頼られるし、これから社会出ても英語を使うことはあるでしょうし。そういう意味では、海外での経験が今の自分に生かされているので、帰国子女で良かったと思います。帰国子女じゃなかったら、たぶんもっと普通のことをしていると思います……テニスとか(笑)。

―最後に、一番大切にしていることを教えてください。

今を生きる!ということ。僕は人生を楽しまなければ損だと考えているので、社会人になったら自由時間も少なくなるし、これだけ遊べるのも大学生のうちだと思っています。だから、休みができたらできるだけ外に出て、スポーツをしたり観光したりして、楽しむ! 将来的に海外で仕事したいということは考えていますが、基本的には今を生きるということを大切にしているので、将来どうしたいかといった明確なプランはありません。

インタビューアから一言

温厚で優しい口調で話してくださったIさんが、アルティメットの話しになると少年のように目を輝かせながら話す姿が印象的でした。体育会なみにハードな練習も苦と思わずこなせるのは、本当にアルティメットが好きだという気持ち以外にも、「今を生きる!」という信条、つまり、一日一日を大切にする気持ちがあるからこそだと思います。夏の大会頑張って下さい!

夏目寛子。1985年新潟県生まれ。5歳の時ニューヨークへ渡り、6年間滞在。その後帰国し、5年間東京で暮らす。16歳のときロンドンへ。2年間インターナショナルスクールに通い、卒業後帰国。現在京都大学法学部3回生。大学では国際政治学を専攻。グッドサマリタンクラブ(京都を外国人にガイドするサークル)、法律相談部に所属。