海外生活体験者・学生インタビューvol.15


高津美里さん。1989年東京生まれ。趣味はテニスと旅行。中学卒業まで日本で育つが、高校1年でドイツに渡り、卒業まで滞在。卒業後帰国し、早稲田大学商学部に9月入学。現在1年に在学中。

―まずは海外生活について聞かせてください。海外生活は自分にとってどのようなものでしたか?

難しいですね。言ってみれば、いろんな新しい世界を知ることが出来ました。私は日本で幼稚園からの一貫校に通っていたので、中学を卒業するまで、とても狭い世界で育ったわけです。ですから、ドイツへ行って初めて新しい世界を知りました。

ドイツではインターナショナルスクールに通っていたので、学校では英語を学び、それに慣れなければなりませんでした。しかし、外へ出ればすべてがドイツ語に早変わり(苦笑) テレビを見るにも、買い物へ行くにも、学校で学ぶ言語とまた違ったものだったので、二つの言語の両立に、はじめは戸惑いました。

―海外で一番印象に残った出来事とそれについて考えたことは?

ドイツに行って最初に驚いたのは閉店法! 飲食店以外は8時になるとすべて閉まって、さらには、日曜日になると1日中お休み。日本なら、日曜日と言えば買い物客でどこも賑わうのに、ドイツは全く正反対で、日曜日の街中は閑散としていて、引っ越してすぐの頃はなんて退屈なところなんだろう(苦笑)と思って、時間の使い方に困っていたのが正直なところです。

ある時そのことを友人のドイツ人に話したら、そういう日だからこそ、家族との団欒やスポーツ、散歩といった形でゆったりとリラックスできるんだから、店が閉まっていても全然いいじゃないのと言われて、ヨーロッパの空気が日本と比べてゆったりと感じられるのは、こういった考え方の違いがあるからなのかなと実感しました。私自身も、ドイツでの生活が長くなるにつれて、退屈だという気持ちはなくなっていきましたね。

―帰国後の生活について聞かせてください。

塾に通っていたので、高校を卒業しても学校通いがつづいて、リラックスは出来ませんでした(苦笑)

―帰国後、自分が変わったと思いますか? 変わったと思うのであれば、どのように?

個人的には、まず色々なことに対するチャレンジ精神が旺盛になったと思っています。いきなり全く違う環境に放り込まれたので、他の国のひとたちに話しかけることすら、私にとってはとっても勇気がいるものでした。英語がわからなくてうまくコミュニケーションが取れなかったり、授業についていけなかったり、苦労することが多かった分精神的にかなり鍛えられたし、そういう経験をしたおかげで、これからももっといろいろなことに挑戦して、自分自身を磨いていきたいなと思うようになりました。

―自分が帰国子女であることについてどう思っていますか? または周りから何か言われたことはありますか?

私は帰国子女と言っても、3年ほどしか外国へ行っていません。ずっと日本で生活した後に海外へ行ったということもあり、日本もドイツもいい具合に経験できているし、語学も習得できてとても良かったと思います。

周りからは、帰国だから特にあれこれは全くないですよ。たまに驚かれる程度ですね。

―大学へ入って一番強く感じたことはなんですか?

中学まで行ってた学校はそんなに大きな規模でもなかったし、同級生は皆大抵同じ環境で育って来たひとたち。高校はまず国籍が様々だったので……。でも、早稲田みたいにとても大きな大学には、同じ日本で育って来たひとたちでも、本当に色々なタイプの人がいるなぁってことを強く感じました。

―大学へ入る前と入った後で、どんなふうに印象が変わりましたか?

想像してた以上に自由なところだなと。でも、だからこそ自分自身のやりたいこととか目標をしっかり見つけないといけないなぁと、実感し始めています。

―ちなみに9月入学で入った人ってどのくらい?

一般生プラス帰国生で53人です。帰国生は2人。

―9月入学に対する不安はありましたか?

特になかったです。商学部は前期と後期で分かれているんですけど、普通なら前期から入るところを9月入学は後期から入ります。それでも前期の人たちと同じ授業も受けますから、特に困ることはないです。強いて言えば、サークル活動ですね。サークルは後期から入るのは中途半端なので、私はまた来年の4月に前期から入るつもりです。そのためにも、今のうちに情報を収集しておこうと思っています。

―9月入学を考えている人へ、なにか助言はあります?

そうですね、9月入学って周りにあまり知られてないのですが、国立を受けなくて私立を中心に考えている人だったらお勧めです。半年間休めない!って思う人もいるかもしれませんが、それはそれで新鮮ですし、頑張れば三年半で卒業も出来ますよ! とってもお勧めです!

―環境が変わった中で、自分が一番大切にしていることはなんですか?

人間関係と友達ですね。ドイツに引っ越したときに感じたんですけど、右も左もわからない状況で、助けてくれたのは周りの人たち。やってもらう側になって、初めてありがたさがわかり、そして大切さに気づきました。だから、人付き合いは大事にしていこうと思います。

―それでは、将来の夢はずばりなんですか?

具体的にはないですけど、すごい働きたいです! 何がやりたいというわけではないですけど、自分が仕切る側になりたいです。キャリアウーマンというやつですね(笑) とりあえずはいいポジションを確保したいです。

―どんな職業に就きたいと思います?

まだ入って間もないので考えてないです。でも、商学部は国際学部などとは違って普通の日本の学部なので、9月入学の場合、就職が時期的にどうなるのかがわかりませんから、今のうちに情報は集めておこうとは思っています。その時に困らないように、資格とかはとっておくつもりです!

―最後に、大学受験中の仲間にエールをお願いします!

帰国受験は一般に比べたら全然楽と言われているけれど、実際のところ大変なことだって本当にたくさんあるし、それに高校を卒業してから受験生活を始めるっていうのは精神的にも結構きついのが正直なとこだと思います。 でも努力した分はきっと結果に出ると思うから、本当に本当に頑張ってほしいです!

インタビューアから一言

とても明るく、前向きな女性です。将来の夢は漠然としているかもしれませんが、今自分に出来ることを一所懸命に考えており、何よりも今の生活が楽しそうでした。きっと3年後の彼女はすばらしい成長を遂げているだろうと予感させ、またインタビューを是非申し込みたいと思いました。

谷岡杏。1989年カナダ生まれ。生後すぐにアメリカに移り、以後17歳までシカゴで過ごす。現地の高校を卒業後、日本へ。4月から慶應大学法学部法律学科1年に在学中。