活動報告 vol.8 島田ちえり


今回は、島田ちえりさんからの活動報告です。京都大学の学生向けフリーペーパー『Chot★Better』は、彼女と2人の友人によって創刊されました。学生インタビューにも登場して頂いていますので、そちらもどうぞ。

島田ちえりさん。1984年香川県生まれ。小学校5年生から中学2年生までの3年3ヶ月をイギリスで過ごす。帰国後、日本の中学に編入し1年10ヶ月過ごすものの、再び高校1年生から日本を離れ、今度はアメリカのコロラド州で学生生活を送る。高校卒業後、京都大学法学部へ進学。京都大学の学生向けフリーペーパー『Chot★Better』を創刊。来年度からはNHKに記者として入社予定。

活動報告

『Chot★Better』創刊!

友人と3人で始めたフリーペーパー発行は、大学1年生が終わる頃。来年の3月で創刊3周年を迎える。表紙のデザイン、コンテンツの内容、そして制作に携わるスタッフでさえ、毎号変化し続けてきた。


05.04 2005年4月発行の創刊号
そんな流動的な『Chot★Better』で唯一変わらないのが、その名が示す通り、「京大生の学生生活をチョットベターに」という、創刊当初から掲げてきたコンセプト。創刊号発行の目的だった、学生による授業評価という視点からの、一般教養の履修情報提供は、現在でも春号・秋号のメイン・コンテンツとして、多くの京大生に高く評価されている。第2号以降は、読者層拡大を目的として、履修情報以外のコンテンツも増やしていき、学生の投稿ページ「まばで」、実写漫画「京都大学物語」、学食のメニュー紹介を行う「がくしょくどう」など、数多くの人気連載がうまれた。

コンテンツを担当

立ち上げメンバー3人が、それぞれがデザイン・営業・コンテンツを担当したことから、スタッフが増えていっても、三機能が独立した組織として『Chot★Better』は拡大してきている。私自身は3年間コンテンツに携わって、冊子全体の構成・ページの企画・取材等を行ってきた。

1年目、2年目は、春号・秋号で履修情報・サークル紹介情報の担当を一人で行い、膨大な量の情報処理を一人孤独に黙々と行っていた。夏号・冬号では、「ガッツリ★チェリーの真剣京大ちゃべり場」という学生との対談ページを持ったり、素敵部員さんページの取材でイケメン京大生に会いに行ったり、アウト・ゴーイングな取材で春・秋の欝憤を晴らすことができた。

3年目の今年は、企画モノのページを後輩に譲り、学食のメニュー紹介を行う連載ページの担当となったが、引退号である今月号は企画段階から携わり、「夢」というテーマで、4ページにわたる特集をコンテンツ・スタッフと共につくった。


06.04 2006年4月発行の1周年記念号
今回は、町の人々に突撃インタビューを敢行したり、大学総長に会いに行ったり、京大OBで俳優をしてらっしゃる辰巳琢郎さんに「夢」をお聞きしたり、今までとは異なる経験が数多くできた。大学生活4年目にして、学生生活の枠内で、新しいことをこれだけ経験できる場があるのは非常にありがたいし、そういう場をスタッフと共につくってくることができたのは、すごく感慨深い。

学内から地域社会へ

また、昨年の秋以降、『Chot★Better』の活動は学生向けのフリーペーパー制作という枠組みを超えて、京都市民や京都市を巻き込んだプロジェクトにまで発展してきた。

京都大学の正門を入ってすぐ左に、大学生協が運営するカフェレストラン「カンフォーラ」がある。去年の秋から冬にかけて、『Chot★Better』は「カンフォーラ」とともに、共同企画として「Chot★Box」というランチ・ボックスをプロデュースした。ヘルシー志向の洋風お惣菜を多く取り入れたメニューは、女子学生から好評を得た。

その共同企画第二弾として立ち上げたのが、今年の夏に行われた「新京野菜プロジェクト」である。京都大学農学部・京都市・生産農家が共同でつくった新しい京野菜。『Chot★Better』がそれを取り入れたメニューを考案して、「カンフォーラ」で提供しようというプロジェクトだ。

「旬」と「地産地消」を合言葉に、プロモーションを行った結果、NHK京都放送局、KBS京都(京都のローカル局)、京都新聞が取材に来て下さり、京都大学キャンパス運営委員の学生に学内情宣してもらった結果、プロジェクトは大成功をおさめた。

http://kyoto-np.jp/article.php?mid=P2007062700088&genre=G1&area=K10
http://kyoto-np.jp/article.php?mid=P2007062700088&genre=G1&area=K10

私はこの4年間、京都に住んでいながら、学生コミュニティーの中で生活してきた。地域社会との繋がりは、ほぼなかったと言ってもよい。私に限らず、学生は総じて地域社会から隔離されやすい。


07.12 2007年12月発行の引退号
今回のプロジェクトは、産地直送の契約を結んだ生産農家の方々、新京野菜の普及に頭を悩ませていた京都市、学生が帰省すると客足が減ってしまう「カンフォーラ」、そして、旬の野菜を低価格で美味しく食べたい市民の方々に、それぞれ非常に有益な結果がもたらされ、学生が地域社会に貢献する方法を模索する上ですごく良い一例となったと思う。今後も既存の枠組みに捉われず、チョットベターな企画を打ち立てていける団体となって欲しい。

私×『Chot★Better』

私にとって『Chot★Better』は子供のようなものだ。毎号・毎企画、出来上がる度に嬉しさが込み上げて、誤植があっても、写真がピンボケでも、面白くないと批判されても、営業先に怒られても、企画が失敗しても、愛おしくってしょうがない。

一緒に作るスタッフは友達でも仲間でもなく、家族だ。彼らは、いつの間にか大人になって感情を顕わにしなくなった私が、本気で怒れる相手。それだけ本気で向き合える人達がそこにいる。

来年度のテーマは「進化」。代替わりをしたばかりの新世代スタッフが考えてくれた。『Chot★Better』と共に成長してきた私は、この春社会に出て記者になる。これからは京大の学生生活だけじゃなくて、社会をチョットベターにするために、私も進化を遂げていきたい。

Chot★Better.net
http://www.chotbetter.net/