活動報告 vol.13 久保洋介

海外生活体験者学生インタビューvol.1&活動報告vol.1を覚えていらっしゃるでしょうか?京都大学の久保洋介さんに、再度登場をお願いして、昨年11月3日に開催された「京都文化博覧会」について、報告をしていただきます。

report_15kubo_1.jpg%20 久保洋介さん。1985年、大阪生まれ。コネチカット州立高校を卒業。9.11を経験したことをきっかけに国際政治に興味を持ち、‘05年京都大学法学部に入学。外務省主催の国際法模擬裁判大会で日本一になったことを機に、数々の国際会議を経験。’07年には一日に14,000人を集客する京都文化博覧会を、発起人&実行委員長として実現し、京都大学総長賞や京都学生人間力大賞(理事長賞)を受賞。

活動報告

京都大学総長賞や京都学生人間力大賞(理事長賞)を受賞!

‘07年に京都文化博覧会を開催し、「文化・学生の街、京都」を国内外にアピールしたことが評価されました。学生がゼロから始めた企画で、14,000人もの人々を動員したことが、かなり評価されたようです。自分が、大学生活において、本気で取り組んだ企画の成果を、このように評価されたのは本当に嬉しいですし、協力してくださった全ての方々に感謝です。京都大学総長賞は京都大学から、京都学生人間力大賞は京都の経済界から受賞しました。

京都文化博覧会とは

内容: 日本文化のパフォーマンス(全てを学生が解説)
伝統芸能やサブカルチャーなど、世界に誇る日本文化を総動員!
日時: 2007年11月3日(土・祝 / 文化の日)
場所: 新風館(京都市内のデパート)
主催: BUNPAKU実行委員会(和s、学生文化開発研究所MINIA)
テーマ: 『世界に紹介したい日本の心』
来場者数: 約14,000人(対象:留学生を含む一般)
掲載メディア: NHKや各紙新聞など計20以上
成果: 若者・外国人の日本文化への理解促進
         日本文化を外国語で説明できる人材の育成
         学生の積極性をPR

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毎日新聞記事より抜粋・一部変更


あなたは説明できますか? 「日本の心」ってなに?! 京都文化博覧会開催

‘07年11月3日、「第一回 京都文化博覧会」が開催された。主催は、京都大学の学生を中心とする学生団体、和s。「『日本の心』とは?」、難しいテーマに学生が挑んだ。

きっかけはアメリカ

「日本の魅力、京都から世界へ」とスローガンを掲げた京都文化博覧会。普段、自国の文化に触れる機会のない若い人たちや、海外からの留学生に、日本の伝統芸能を体験してもらおうという企画だ。単に見る知るだけでなく、日本文化の背景にある精神性「日本の心」について意識を深めてもらおうという意図があった。「日本文化の奥にある『心』を知ってもらいたい」と学生スタッフは口をそろえる。 report_15kubo_3.jpg

しかし、なぜ学生主催の日本文化体験イベントを企画しようと思ったのだろうか。「海外で日本の文化について尋ねられた経験が大きかった」と実行委員長の久保洋介さん(京都大学3年〔当時〕)は語る。

久保さんは高校3年間をアメリカで過ごした。滞在先では、日本の文化に興味を持って話しかけてくる人が多かったという。母国の文化についてうまく答えられなかった久保さんに対し、あるアメリカ人がこう言った。「日本人なのに日本の文化について説明できないの?」

一流の伝統芸能がズラリ

この言葉が、久保さんを突き動かすモチベーションの核となっている。帰国後、日本文化について片っ端から猛勉強。京都大学を選んだのも、日本文化をより学べる京都で勉強したかったからだという。通訳ガイドサークルに所属し、京都の寺院を巡り歴史を学ぶ中で、日本文化には独自のものの考え方や見方が潜んでいて面白いと思うようになった。 report_15kubo_4.jpg
確かに、「WABISABI」や「MOTTAINAI」、「MOE」などは、世界でも評価されている。久保さんは、「博覧会を通じて、海外に出る前に自国の文化について語れるようになってほしい」と呼びかけた。

当日は文化の日とあって、博覧会会場の新風館(京都市)には、学生だけでなく、多くの一般客が来場した。メインステージでは、「和の語り部コンテスト」と称して、伝統芸能を紹介、学生が日本語・英語で解説を加えるといった催しが行われた。茶道に雅楽、狂言――日本が世界に誇る伝統芸能のオンパレードだ。

華麗な日本舞踊や、本番さながらの剣道実技の迫力に、息をのんで見入る。そのほかにも、コスプレやマンガなど、日本のサブカルチャーに関する企画もあった。主催は学生団体だが、出演者は各界の著名人や知識人。企画段階で出演者集めに相当努力したことが伺える。

思いは伝わったか

しかし、気になったのは、解説で英語を使用していた点。学生らは、それぞれの伝統芸能の背景にある「日本の心」を説明した。「日本の魅力を世界に伝えられるようになってほしい」という主催者のメッセージが込められた企画だが、どこまで思いが伝わったか。 report_15kubo_5.jpg

解説の中には「MOTTAINAI」「WABISABI」などの言葉が出てきた。近年、日本人の感性を表す言葉が、そのまま海外で通用するようになりつつある。しかし、英語で「日本の心」を語るところがあまり見なれなかった。「MOTTAINAI」など、メディアでよく取り上げられる言葉ではなく、学生らしい大胆な視点で「日本の心」を表現すると、よりおもしろい企画になったと思う。

主催者の主張が見えにくかった点が残念だったものの、学生が主導する日本文化イベントは、全国的にも例がないという。博覧会を運営する力、チャレンジ精神には目を見張るものがあった。

「来年もやるのか」との問いに、スタッフの学生は「未定です」と答えるに留まったが、当日配られたパンフレットには「『第一回』京都文化博覧会」とあった。ぜひ「第二回」開催に期待したい。

久保(本人)の記事に対するコメント

解説の中には、「柔軟」、「気」、「絆」などの言葉が出てきました。学生らしい大胆な視点で「日本の心」を表現していたと、私は思いますけどね(笑)

ただ、確かに、英語を使用するかについては、最後まで実行委員会内でも異論がありました。最後は、海外の人々も来る企画である以上、英語でやることにこそ意味があると、私の意見を尊重してもらいました。賛否両論ある問題です。

企画自体は、自分の実行力を試せるいい機会でした。現在、後輩が頑張ってくれています。また、グローバル化する世界の中で、自分の文化的基盤を認識できるいい機会でした。現在、大学で、EUにおけるEU人アイデンティティー形成のための文化政策を研究中です。

活動報告 vol.1 久保洋介
http://www.rtnproject.com/2007/08/vol1_1.html

海外生活体験者・学生インタビューvol.1
http://www.rtnproject.com/2007/07/interview_3.html