海外生活体験者・学生インタビューvol.26


鈴木雄士さん。1988年静岡県生まれ。中学1年生の夏カリフォルニアに引越し、そこで5年間を過ごす。帰国後、‘07年4月から東京大学理科Ⅱ類に在学中。他の学生を引き連れ、研究室を自主的に訪問する活動を行っている。

―カリフォルニアでの海外生活を教えてください。

カリフォルニアでは、勉強を熱心にしていました。日本人向けの塾に、High Schoolの10年生から、週2回通っていました。その塾の先生の影響を受け、理系を目指すようになりました。塾では、いろいろな理系の本を読むように言われたのですが、特に印象に残っているのが『クローン人間』です。その本を読み、生物の面白さを知りました。

他にも、カリフォルニアでは、僕に多くの影響を与えた人と出会いました。ホシノさんというUCIでポスドクをやっている人です。僕の塾の先生の知り合いで、まだ20代ですが、研究以外にも、自分で企業を支援する活動を行っていて、いろいろなことに興味を持っている人です。ホシノさんの「なにか自分でやってみたら?」という言葉が、僕に大きな影響を与えていると思います。

―帰国後の生活を教えてください。

僕は6月に高校を卒業してからも、しばらくカリフォルニアに住んでいました。帰国は12月になってからです。最初は東工大を狙っていましたが、赤本を見ていたら東大も行けるのではないかと思い、東大を受験しました。

大学に入って一番驚いたのは、周りのみんなのノートがすごくきれいだったことです。地味にカルチャーショックを受けました(笑)

―自分が帰国子女であることを意識しますか?

すごくしますね。単純によかったのは、英語ができることですが、受験で小論文対策をたくさんしたこともあって、自分の意見をはっきり持てるようにもなりました。そのせいか、周りの日本人が微妙な意見を言っていると、本当の意見はどうなのだと、問い詰めてしまったこともありました。

また、帰国子女だということで、日本という国を客観的に見ることができると思います。そうすると、おかしなところが見えてしまうのです。たとえば、飲み会など任意参加のはずが、結局は強制していたり、「空気を読むこと」を強制したりしますよね。

―東大に入ってよかったと思いますか?

ええ、もちろん。周りの人間がとても面白いし、なんだかんだ言って、みんな勉強していることが、自分にもいい刺激になっています。学生の質もとても高いと思います。

―ご自身が変わったことってあります?

大学生になってから、カラオケの楽しさを知りました。暇があれば歌っています(笑)

―友人と大学の研究室を訪問するという活動を行っているとお聞きしましたが、なぜそのような活動をしているのですか?

この活動をする一番の理由は、研究内容やどのように研究しているのかを知るだけでなく、先生方の人柄や生き様を見るためです。特に、浅島先生は発生学のトップで、先生の人生について話を聞くだけでも、とても貴重な体験だったと思います。

―今、一番大切にしていることはなんですか?

自分がメイン、主体になって何事も行うことです。研究室を訪問する際も、自分が教授に直接連絡をして、クラスにメーリスを流して、場合によっては直接メールを送って、友達を誘ったりします。何事も、自分からやってみないといけないと思っています。関係がないから参加しないというのは、とても嫌ですね。やる気が大切だと思います。

―最後に、将来の夢を教えてください。

とりあえず、進学振り分けは理学部生物化学、生物か化学に出そうと思っています。僕は、基礎研究に興味があります。特に、1回目の研究室訪問で訪れた菅先生の行っているような、人工生命を有機化学の面から研究してみたいと思っています。ほかにはホシノさんの影響で、起業にも少し興味が出ています。

―そろそろ、お時間ですね。今日はありがとうございました。

いえ、こちらこそ。ありがとうございました。

インタビューアから一言

1年生のときから、積極的に研究室をまわる姿に驚きました。それも、教養時代は教養学部以外の先生と接する機会があまりないのに、メールを自分からするなんて、ヒヨりがちな東大生が多いなか珍しい……(笑) これからも、その積極性をもって自分の道を進んでいってほしいと思います。そして、私もその積極性を見習って、将来を決めて生きたいと思いました!

内山紗也子。1986年鹿児島県生まれ。その後、東京、沖縄に暮らし、小学5年から2年間マレーシアに滞在。東京に帰国後、中学2年の夏から米国シカゴへ。高校卒業まで5年間在住。帰国後、東京大学理科Ⅱ類に入学。現在、農学部獣医学科3年に在学。