海外生活体験者・学生インタビューvol.30

interviewee_s_67_profile.jpg K.T.さん。1988年に東京で生まれ、1歳から5歳まで、父の仕事の都合でイギリスへ家族と共に転勤。その後一旦日本に戻るが、再び父の転勤により、スイス・ジュネーブで7年を過ごす。帰国後、大学受験のため河合塾に通い、一橋大学に進学。現在経済学部3年に在学中。アカペラ・サークルに所属し、精力的に活動している。

―スイスの生活はどうでしたか?

うーん。。。「どうでしたか?」と言われても、例えば海外に3年いたとかいう人に聞いたら、日本との比較論的なすばらしい回答があるんだろうけど(笑)、小5から7年だから。向こうに行った当初は、もちろん英語とかできないし、日々を過ごすので精一杯だったよね。まず、学校生活をどうやって乗り切るかということだけを、非常に短期的に考えていた。今思うと残念なことだけども、当時は2年だけの赴任という話で、ついて行ったわけだから。それが、結果7年。。。完全な詐欺ですな(笑)

―なにか得たものはありますか?

イギリスから帰ってきて、やっと日本の学校に慣れてきたところでまた海外だったから、自分の中で海外行きたくないっていう気持ちがすごく強かった。なんだかんだ嫌々行ったわけで、自分がスイスで何を学べるのか、得ることができるのかっていう考えを、しっかり持たないうちから行ったわけだから、自発的に何かを得たわけではないかなと思う。まぁ、無意識のうちに、血となり肉となっていると信じたいけどね。今のところ、その血は爆睡しているようですが(笑)

―外国で大変だった事はなんですか? 具体的には、どのような努力をしましたか?

言語の壁は、結果的にはスポーツでなんとかしたように思う。まさに、スポーツに言語は関係ないってことですよね。スポーツとかゲームをすることによって、友達ができたし、友達が増えれば会話も増えるわけで、英語力もそれで上がったと思います。

―それでは、現在の話になりますが、大学生活についても教えてください。

3年になってやっとゼミが始まって、勉学という意味では充実してきました。少人数のゼミで議論とか発表とかし始めて、やっと「あぁ勉強してる」って感じます。正直、大教室でやる授業とか、個人的には費用対効果は薄いと思う。その費用を惜しまないのが、学生のあるべき姿だとは思いますけどね(笑) ゲスト呼んだりするのはおもしろいけど、教科書とかレジュメとか中心にやる授業は、聞かなくても、読めば理解できるところも多々ありますし。

あとは、アカペラ・サークルをやっています。昨日、RTNプロジェクトのインタビューを斜め読みしたんですが、2年前のうちの代表がこのインタビュー受けてて、少しビックリしました。うちのサークル帰国結構多いんですよ。多分、海外に関係しないサークルの中で考えたら、異常な密度だと思います。やっぱり音楽性にしても、感性が似てくるんでしょうかね(笑)

―なるほど、感性が似てくるですか……。確かに、帰国生独自の波長と言いますか、変に合うことってありますね。では、帰国生で良かったと思ったことはありますか?

よく周りから、常時、「帰国っぽくない」、「え?帰国なんですか?」って言われていて、帰国っぽくないところに定評があるわけですが(笑)、個人的に帰国で良かった点は、英語が人並み以上にできる点ですね。小学生でも言える、当たり前といえば当たり前のことですが、海外にいたからこそ身についたと自信を持って実感できているのは、これぐらいですね。

―意見をしっかり持って、ズバッと言えるとかは?

出た! 意見をしっかり、ズバッと(笑) 確かに、帰国生は外国人の影響を受けて自分の意見をもっとオープンにするようになる傾向はあると思う。海外に行けば、個としての自分を強く持っていないと、周りに負けてしまうところは確かにあると思いますし。でも、自分自身はそれほど変わったなと意識したことはないなぁ。まぁ、さっきの話じゃないけど、比較対象がないから。日本にいたら、もっとそういう、意見をしっかり、ズバッという子になってたかもよ……、というと屁理屈になるんだろうか(笑)

―それではズパッと答えてもらいましょう。これから就職活動ですが、どのような就職先を希望していますか?

「商社・メーカー志望」って、響きがかっこいいよね(笑) 冗談はおいといて、今の時点では、ゼミの先輩方が商社・メーカー・インフラ系が多いということで、その辺の業界を漠然とは意識してるけど、業種のこだわりは持ってない。夏にインターンをする予定ですし、説明会にも精力的に参加し、色々な業種を見て行きたいと考えてる。そのためにも、今はゼミ、趣味と、自分の可能性を広げるためにも、自分を磨く時期なのかなと。思えば中学ぐらいからずっと「自分の可能性を広げる」をスローガンに、むしろ、プロパガンダにして生きて気がしますが(笑)、もうそろそろグッと狭める時期に来てるんだなぁ。

―ありがとうございました。最後に、 座右の銘とかあったら、お願いします。

「成功を積みすぎるな」だったかな。なんかこの言葉、心に残ったんですよね。まぁ、麻雀漫画の台詞なんですけども(笑) 成功を積みすぎると、さらに成功を積もうとする。その成功がはたして人生において、良い成功なのか?と疑問に思ったら……。これは怖いことですよね。

例えば、いい成績があれば、いい大学に入りたくなる、入ったらばせっかくだからいい就職をしたくなる、そして、出世して地位や名誉を求めたくなる。これはあくまで例なんで、この人生を全然否定しませんけど、こういう傾向は確かにあると思うんですよね。もしそれが結果的に良いものではないと仮定した場合……、仮定した場合ですよ、それは怖いことだなと。

まぁ簡単に言ったら、ひとつのことに熱中するのはもちろんですけども、それでも客観的な目をどこかで持って、視野を狭くしないで、精神的にも肉体的にもフットワーク軽く行きたいなって話です。ひとつ間違ったら負け犬の遠吠えですが(笑)

あと、最後に一言。大したこと言えなくてすいません。これは、ひとえに人選に失敗したインタビューアのせいでございます(笑)

―おいおい!(笑)

インタビューアから一言

友人ということで笑いの絶えないインタビューでしたが、やっぱり変わったやつだなと再確認したのと、自分のことについて楽しそうに話す意外な?真面目な一面も発見できて楽しかったです。今回は友人にインタビューということで、それほど緊張感はありませんでしたが、質問の出し方って、相手の話を引き出すのに意外と重要なんだなーっということに気づき、個人的にとても勉強になりました。Kくん、今回は協力してくれてありがとう。今度ラーメンでも食べて飲みに行きましょう!
interviewer_s_47_profile.jpg 倉門和遠。1986年東京生まれ。高校1年まで日本で過ごすが、その後、父の転勤により、スイスのジュネーブでおよそ4年間過ごす。その後、大学受験のため日本へ帰国。慶應義塾大学に進学し、法学部法律学科2年に在学中。