帰国子女大学入試・合格体験記vol.21

interviewer_s_33_3profile.jpg 古屋悠。1987年東京都生まれ。生後間もなくドイツへ移住。ドイツのデュッセルドルフに5年間滞在し、帰国後鎌倉へ。中学3年からドイツのフランクフルトへ渡り、Frankfurt International School卒業後まで滞在。現在は早稲田大学人間科学部3年に在学中。RTNプロジェクトでは早稲田大学支部、WEB担当代表。

【早稲田大学人間科学部 東京理科大学理工学部合格】

IB Certificateという受験資格

僕が通っていた高校では、教育課程の修了資格として、国際バカロレアが採用されていた。これは、各国のインターナショナルスクールで多く見られ、日本の大学を受験するにあたり、有利に働く受験資格でもある。しかし、僕の場合はIB Certificateという資格で、IB Diploma(通称Full IB)とは異なり、国際バカロレアの定める履修基準を満たすことなく卒業した。

以下は、国際バカロレアを採用している学校の学生向けに書きたい。

IB Certificateで卒業したのには、理由がある。僕は英語力にあまり自信がなく、すべての科目を国際バカロレアの定める基準で履修するのが難しいと感じたため、なるべく良い成績を取ることを目的に、IB Certificateで履修しようと決めた。科目選択の際は、ほとんどの科目をIB科目で埋めたが、IB Diplomaとは異なり、TOKという倫理の授業を履修する必要がなく、その論文も書く必要がない。

多くの学生はTOKに労力を使うわけだが、結果的に良い成績がもらえなかった場合、受験にも影響が出る。もちろんIB Diplomaで良い成績を取ったほうが、大学受験では有利である。ただ、それなりの勉強量と英語力を求められるため、自信がない人にとっては、IB Certificateで良い成績をとり、大学入試のときに良い印象を与えたほうが懸命であると思う。

帰国子女枠試験と日本語力

帰国子女受験をする帰国生の多くが、滞在していた国で培った語学力に自信を持っていると思う。特に英語圏ともなると、英語に自信を持っている人は多い。ただ、そこで一つ勘違いしてはいけないのは、日本の大学を受験するということは、それなりの日本語力が必要ということだ。いくら外国語が出来ようとも、日本語が出来なければ、日本の大学には入れない(注:学部による)。要するに、英語の試験ができるのは大前提として、日本語の試験にも、それなりの結果が求められるのである。

僕が受験した人間科学部では、試験科目として、①英語 ②面接 ③数学か国語の選択 の三つがある。英語では、それなりのレベルを求められるので、予備校などでもらえる過去問題を繰返し行い、学習する必要がある。

人間科学部は文系と理系の中間にある学部で、数学と国語のうち、どちらか一方を選択する必要がある。もし、どちらにしようか迷うのであれば、両方選択するという裏技もある。現在の試験形態と異なる可能性があるが、僕が受験した2007年度では、数学、国語とも両方受験することができ、どちらか点数の高いほうを選択してくれると言われた。

ただ、数学のレベルは高く、海外の高校数学のレベルでは追いつかないため、数学を主として受験する人は、日本の高3レベルの数学を網羅する必要がある。国語の試験は、おもに読解力を問われるため、日本語の活字に慣れておいた方が有利であり、文章をまとめる練習をすることを推奨する。

面接で話す“大学卒業後”

面接は、学部によって異なるが、人間科学部のみならず、帰国子女受験に共通すると思われることを以下に記したい。

帰国子女面接の傾向として、「語学に自信があります」「海外ではいろいろな経験をして、いろんな価値観を得ました」と言う人が多いように思える。帰国生として、語学力と海外生活体験は当たり前であり、面接でそれを誇示してもあまり意味はない。むしろ当たり前のことを言っていると笑われる。

大事なのは、「大学を卒業した後に何をするか」が明確であるかだ。志望理由を聞かれた際に、「△△の勉強がしたいので、××学部にしました」と答えると、これはインパクトに欠ける。なぜならば、「△△の勉強を何のためにしたいのか」ということを明確にしていないため、面接官がありきたりな返答として受け取る可能性が高いからである。
面接対策として、まずは大学卒業後の自分のゴールを設定する必要がある。流れとしては、以下である。

ゴール「大学卒業後OOOをしたい」

志望理由「OOOをする為に、××学部にはいって△△をしたい」

キッカケ「△△をしたくなったのは、□□だから」

理由1「□□に興味をもった理由1」
理由2「□□に興味をもった理由2」



また、帰国子女の面接で良い結果を残すためには、自分がその大学・学部に入ることによって、大学側にどんなメリットがあるかを伝えるのが良い。「○○○をするために、××学部に入って△△をしたい」と言えるということは、××学部に入ると、どのような学習が出来るかを理解していると相手に見せ付けるともに、それを応用して○○○をすることが出来ると将来性を深く考えているということを示せるのである。

上図の、ゴール「○○○」が決まらないことには、その学部に入りたい理由「△△」を筋道通して言うことができず、志望するキッカケ「□□」も意味を持たなくなるのである。面接対策をする際は、自分が最終的にやりたいことをイメージし、それを最上位に持っていってから、その下の志望理由を考えたほうが効率的である。

受験を控える学生へ

受験対策として正しい方法はない。ただ、過去に合格した学生は沢山いるのは事実である。少しでも自分の受験の方向性を見定めたいと思っているのであれば、学生の本音を聞くのが近道かもしれない。

SNS「RTN Network」では、「受験生フォーラム」として、随時受験生の相談に乗っている。悩みのある受験生は、SNSに参加し、質問を投げかけることをお勧めする。

RTNネットワーク :http://www.rtn-net.com
古屋悠 :http://www.rtn-net.com/?m=pc&a=page_f_home&target_c_member_id=3

Frankfurt International School :
http://www.fis.edu/Default.asp?bhcp=1

SOL帰国子女大学受験セミナー :
http://www.schoolofliteracy.com/