帰国子女大学入試・合格体験記vol.29

内山俊之さん。1989年アメリカのイリノイ州生まれ。生後3年で日本に帰国し、千葉県に3年住んだ後、渡米する。ニューヨーク州に12年間滞在。 Tappan Zee High Schoolを卒業後、一橋大学に入学。現在、商学部2年生。大学での専門分野を考えつつ、留学生のボランティア活動など、幅広く活動している。

【一橋大学商学部合格】

<まず最初に>

国立大学受験をするかしないかを考える時に重要な点は、自分の可能性を見限らないことだと思います。僕の場合は、アメリカでの生活が長く、しかも日本人学校ではなく公立学校で、日本語で学ぶ機会が週に1度しかありませんでした。そんな中、自分の小論文・国語のレベルは周りの帰国生のほとんどと比べて劣っていました。それでも、そのような理由付けで国立受験を諦めることはもったいないと感じ、迷わず日本のトップの国立大学を目指すことにしました。受験したい・したくないといった気持ちは、人それぞれかもしれませんが、挑戦してみる価値は大いにあると思います。国立大学に行って見たいと少しでも思っているのならば、チャレンジして見てください!

<小論文>

~10月~年末まで~

私立受験の結果が出て、通っていた予備校の国立大コースが始まったのが10月の上旬でした。当時の小論文の評価は全く上がらず、周りの受験仲間と比べて低いままでした。自分が書いた小論文に対する批判に耐えながら、一定の評価を得るまで書き直していました。そして毎日、本(主に新書)と新聞を読んで、重要なポイントをノートにまとめていました。本はペースで言えば週に2冊、場合によっては3冊でした。小論文を書いて、コメントをもらって書き直していたことは言うまでもないですが、重点としては小論文を書くための「素材」を集め、要約問題対策として読解力を鍛えるために、日本語の文章にたくさん触れるよう努めていました。

~直前期~

本・新聞・小論文の授業で配られる資料は、小論文を書くための「素材」に過ぎません。そこで、今まで習ってきたことを、いかに自分の体験・考えと照らし合わせ、小論文を構成していくかという最大の問題が立ちはだかります。そのためには、ひたすら小論文を書き、先生からフィードバックをもらい続け、書き直す、フィードバックをもらい、書き直す……といったプロセスを納得するまで続けることです。過去問も、新年に入ってから10年分、時間を計って解き、小論文の講師に1対1で見ていただいていました。そして帰国枠の問題だけではなく、一橋の一般の後期試験は学部別に小論文試験(要約問題も付いてました)があり、それも入手して解いていました。

<英語>

他の大学について言えると思いますが、一橋の英語の問題は特に、形式が毎年ほぼ同じです。一橋の英語問題で帰国生にとって一番厄介であると言われるものは、和訳と字数制限付きの説明問題です。和訳のために、普段から英単語・構文が載っている参考書を毎日通学中に復習していました。

予備校の授業で出された過去の模試など、授業の内容の予習など、英語の勉強は普段から少しずつやっていたので、僕の場合は過去問を解き始めたのは2月に入ってからでした。2月は毎日1度、時間を計って解いて、自己採点の繰り返しでした。1度解いた問題は、ずっと放置せずに何日後かにまた解きました。英語は小論文と違って、「形式」そのものに慣れることの方が重要だと感じていたからです。

<最後に>

大学のゼミの先生に教えていただいたウィンストン・チャーチルの言葉です。
"Continuous effort - not strength or intelligence – is the key to unlocking our true potential."

国立大学受験を始める前の自分の能力は、受験の結果を決定するとは限りません。何かが「苦手」であるということは、その分成長の余地があると捉えることができます。そこで成長する、しないかは自分次第です。

ぜひ、チャレンジして、最後までがんばってみてください!

Tappan Zee High School :
http://www.socsd.k12.ny.us/tzh/tappanzeehigh.htm