海外生活体験者・学生インタビューvol.54

國村ゆうゆさん。1987年山口県生まれ。中学卒業後、カナダのバンクーバーへ単身留学。Gr10を現地の公立高校D.W.Poppy Secondaryで過ごし、翌年から2年間、私立の進学校Southpointe Academyに通う。高校卒業後、日本に帰国し、代ゼミの帰国生コースを経て、国際基督教大学教養学部に入学。現在3年生で、生物学を専攻中。

古屋:代ゼミの時はお世話になりました。今回もよろしくお願いします!
國村:不登校児だった古屋君ですよね(笑) よろしくお願いします。

単身カナダへ

―留学のきっかけは?

日本の高校は、入学前に文系か理系か決めなきゃいけないところが多いように思います。一方カナダでは、高校に入学する際に文理の選択をする必要はなく、一般的な科目から専門科目まで、幅広い選択教科が用意されており、自由に履修することが出来ます。そのような教育制度なら、自分の本当にやりたいことが見つかるのではないかと思い、留学を決めました。

―なぜカナダに決めたのですか?

私の留学をサポートしてくれていた方が、毎年カナダの高校に生徒を送っていたことと、カナダはアメリカと違って銃がないので、比較的安全だろうという理由から、カナダに決めました。

―カナダでの生活はどうでしたか?

とても過ごしやすかったですよ。日本みたいにジメジメしていないし、空気も綺麗だったので、毎日学校へ歩いて行くのも楽しかったです。自然も多くて、庭には野ウサギとリス、家の近くには野生のシカの家族も住んでいました(笑) カナダの中でも特にB.C.州には移民が多いので、色んな文化が混じっていて、それも面白かったです。

―ホームステイをされていたのですか?

はい。1年目は白人の家族、2年目はフィリピン人の家族、3年目はインド人の家族のところへホームステイしました。

―毎年変わるんですか?!

毎年変わらないといけないという決まりは特にないのですが、私は毎年引っ越しました。1年目のホストがとても良い方だったので本当はずっとそこにいたかったのですが、Gr11に進学するときに、公立高校から私立の進学校に転校したので、そのときは仕方なしに引っ越しました(笑) カナダは「人種のモザイク」と言われるほど、色んな人種の方が住んでいます。だから、毎年ホストを変えて、色んなバックグラウンドをもった家庭を見てみるのも面白いかもと思い、最後の年も引っ越しました。

「やりたいこと」を見つける留学

―公立から私立へ転校されたようですが?

最初に行った高校は、現地の公立高校で、生徒数も中高合わせて1000人くらいいました。公立高校へ通うカナダ人は学費を払う必要がありませんが、留学生は年間150万程度かかって、私立に通うカナダ人が払う学費と同じくらいの金額なんです。その分、カナダの私立高校の教育環境はとても整っていたのと、公立高校でやりたいことを見つけていたので、私立への転入を決めました。

―やりたいこととはなんですか?

生物学で、特に脳神経についてです。日本の中学にいたときは、理科や医学は嫌いだったのですが、カナダの高校でScience10, Biology11, 12を専攻してみて、その面白さにハマりました。特に、Biology12では人体について学んだのですが、その中に動物の解剖もあって、生命の奥深さに感動しました。

―その他に、どのような科目を履修されていたのですか?

英語、数学、社会、理科、スペイン語、料理、生物、化学、物理、微分積分、美術、歴史、電気回路、ITなどです。理系はもちろんですが、その中でも特に好きだったのは電気回路の授業です(笑)

まず、先生が説明する電気回路の仕組みを学び、その後に個人で実験をします。自分で銅版を切ったり、回路の設計からプラスチックの箱を作ったりする作業まで、全て自分の手と機械を使って作成しました。

私は、フォト・セルの原理を用いて外の明るさを自動的に感知する光センサースイッチと、ただ単純に点滅しまくるストロボライトを作りました。今まで経験したことのない面白さを味わえ、留学して良かったなと、毎回実験中に思っていました(笑)

もとから負けず嫌いだったこともあり

―英語での勉強はどうでしたか?

始めは全く分かりませんでしたが、辛かった思い出はなく、とても楽しかったです。もとから負けず嫌いだったので、とりあえずカナダ人に負けないように勉強しました。カナダの学校では「暗記」ではなく「理解」が求められるので、自然と自分が納得いくまで勉強し、理解するスタイルが身につきました。理解するまで、しつこく先生に質問したりもしました。

その結果、Gr11の時は学年1位のTop Academic Studentの賞を頂くことができました。Gr12もそのまま1位なら良かったのですが、ライバルに苦手科目でことごとく負けて、2位になってしまいました(苦笑)

この成績のおかげで、先生も私のことを覚えてくれるし、知らない生徒からも声をかけられるようになって、自然と友達が増えました。日本でさえも、自分から人に話しかけるタイプではないので、この無言のアピールは効果がありました(笑)

―勉強以外で課外活動などされていましたか?

生徒会活動を2年間しました。1年目は会計、2年目は運営に携わるエグゼクティブ・メンバーを務めました。ケニアの小学校に、文房具と衛生用品を送るボランティア活動もしました。集会などでみんなの前に立って話す機会もあり、とても良い経験になりました。

「遊びたいならICUに行くな」

―帰国後の生活はいかがでしたか?

代ゼミの帰国理系コースに半年ちょっと在籍して、受験の準備をしました。カナダから直接東京に帰国し、初めて一人暮らしをしました。最終的に、国際基督教大学(ICU)に受かり、受験を終えました。

―大学生活はどうですか?

「遊びたいならICUに行くな」というのは本当なんだなと、入学当初から3年になった今でも実感しています(苦笑) 他の大学と違って、ICUは春・秋・冬の3学期制なんです。ですから、学期が始まったら課題の嵐と思ったら、すぐに中間テスト、いつの間にか期末テストに突入という感じです。

私は理学科なので、長期休みの間にも、いくつか実験が入ります。忙しいですが、授業の半分は英語ですし、広い視野をもって幅広い分野から知識を身につけることが出来る大学です。毎日がとても充実しています。

―ICUには帰国生が多いと聞きましたが、本当ですか?

他の大学と比べると、多い方だと思います。私は4月入学の帰国枠で受験しましたが、他にも9月入学で入る帰国生や、幼少を海外で過ごした生徒なども一般生の中に多く見られます。私の英語のクラスの約半分は、海外生活体験者でした。

―ICUでの生物学はどうですか?

実験が忙しいです(苦笑) 1年次には、高尾山にムササビの観察にいき、2年次には神奈川県の臨海実習所にいき、泊りがけで実験をしました。普段は、生化学、遺伝子学、植物学、動物学、神経生物学といった科目を勉強しています。忙しい反面、自分が好きなことばかりなので、楽しいです。

死ぬ気でやっても死なない

―最後に、留学してよかったと思うことを教えてください。

一番大きいのは、自分のやりたいことを見つけられたことです。それ以外にも、貴重な経験をすることができ、しかも親元を離れての暮らしだったので、自分の行動に責任をもって生活する大切さを学ぶことができました。様々な人種の中で生活することにより、他人に対するリスペクト精神も身に付きました。「やれば出来る」ということ、「死ぬ気でやっても死なない」ということも分かりました(笑) これからも、自分のやりたい事に向かっていきたいと思います!

D.W.Poppy Secondary:
http://dwp.sd35.bc.ca/
Southpointe Academy:
http://www.southpointeacademy.ca/cmsms/

インタビューアから一言

代ゼミでお世話になり、今回もお世話になりました。何を隠そう、代ゼミではあまり会いませんでしたが(笑) 國村さんは、何事にも真剣に向き合い、かつ、頭の回転も速いので、見習うところばかりです。これからも、実験頑張ってください! こんど一緒に電気回路でもつくりましょう(笑) 今回はインタビューを受けて頂き、本当にありがとうございました!
interviewer_s_33_3profile.jpg 古屋悠。1987年東京都生まれ。生後間もなくドイツへ移住。ドイツのデュッセルドルフに5年間滞在し、帰国後鎌倉へ。中学3年からドイツのフランクフルトへ渡り、Frankfurt International School卒業後まで滞在。現在は早稲田大学人間科学部3年に在学中。RTNプロジェクト早稲田大学支部代表、WEB担当代表。SNSへはこちらから。