海外生活体験者・学生インタビューvol.56

interviewee_s_120_profile.jpg 小林健太さん。1989年、神奈川出身。9歳から12歳にかけて、アメリカのニュージャージー州に住み、East Brook Middle Schoolに通う。帰国後は福島で1年過ごし、中学2年から、今度はドイツ・フランクフルトへ。Frankfurt International Schoolを卒業後、大学受験を機に帰国し、08年4月に立教大学社会学部入学。現在、2年に在学。

最初のアメリカ生活に感銘を受ける

―まず、アメリカの生活について教えて下さい。初めての海外生活はどうでしたか?

アメリカの生活はとにかく自由でしたね。人が暖かいし、人間味のあった人たちだったので、初めての海外生活にとても感銘を受けました。

―学校はどうでしたか?

まず、英語に一番苦労しました。今まで日本語の勉強しかしていなかったし、急に英語の勉強を強要されて、最初は戸惑いました。一方、算数のクオリティーが日本よりも低いことには驚かされました(笑) 徐々に英語にも慣れて、友達も増え、アメリカで生活したことは、とても貴重な体験だった思います。

―帰国後にカルチャーショックはありましたか?

カルチャーショックというよりも、日本の食べ物が美味しいことに驚きました。また、帰国後は福島県に住んだのですが、周りの人たちが標準語とは異なる言葉、福島弁を話していたことにもびっくりしました。

ぼくの性格は海外生活の賜物

―では、ドイツの生活についてお聞かせください。

フランクフルトに5年ぐらい住んでいました。とても自然が多く、サッカーが盛んな場所です。なんというか、ドイツはとても住み心地が良い場所でした。そんな環境の中で、ドイツ人は日本人に似ていると思いましたね。ドイツに住んでいて、日本とお国柄が似ているという共通点を知ることが出来て、本当に良かったと思います。

最も似ていると感じた点は、ドイツ人はきちんと決まり事を守ることです。例えば、電車の時刻表の内容が正確であることは、「あ、日本に似ているな~」と思ったことがあります。また、ドイツの学校の多くでは制服が導入されています。他の海外の学校は私服通学じゃないですか? 制服を着て登校したりするなど、几帳面で真面目な点においては日本人に似ているなと思います。

―ドイツの学校生活はどうでしたか?

僕はインターに通っていたので、国籍が様々な外国人と一緒に勉強していました。まぁ、そんな多文化状況の中で、多くの異文化を知る機会が出来ましたね。お互い違う文化を共有したのは、とても貴重な体験だったし、本当におもしろかったですよ。だから、大学では現代文化を専攻しています。

―大学生活の話をする前に、もう少し海外生活について聞かせてくれませんか? 例えば、海外に住んでいて一番苦労したこととか。

そうですね。。。。(しばし長考)。フランクフルトに住んでいて、日本の文化について聞かれても特に問題はなかったけれど、一番苦労したのは言語の習得でした。コミュニケーションが出来なければ、自己表現すらできません。英語のクラスは授業レベルが非常に高度だったから、最初は本当に苦労しました。でも、その苦労を克服した分、自信に繋がりましたね。

―海外に住んで良かったと思いますか?

もちろん、そう思いますよ。僕の性格は海外生活の賜物だと確信していますから(笑)

ドイツに住んでいて、最も影響された点は、「自主的に行動する」ことです。現地校の生徒の多くは、初対面の人にも自分から話しかけ、コミュニケーションを図りやすい環境を作り出そうとしています。この経験を通じ、私は日常生活の中で、初対面の人に対して、話しやすい環境を作ることを心がけています。

それに、帰国子女は普通の人と比べて、異なった体験をしているわけで、それを他人に提供できることを誇りに思います。確かに、大学では毎日意識せざるを得ませんが、自分が帰国子女であることには、誇りを感じています。

大学の授業はとても緩かった

―では、話を変えましょう。大学に入学して1年が経ちますが、大学生活はどうですか?

もう2年生になりましたが、今まで僕が想像していた大学生活と大分違うというのが、率直な感想ですね。高校時代は、授業のレベルが非常に高い環境だったので、大学でも同じ感じだと思っていました。しかし、実際の大学の授業はとても緩かったです(苦笑) 日本の学生は、海外の学生に較べ、授業に対する熱意が少し足りないと思いました。まぁ、日本の授業スタイルが外国と違うと思えることは、帰国子女の特権ですね。

―では、日本の大学はどう変わるべきだと思いますか?

まず、学生の主体性が必要だと思います。例えば、外国の大学生は、自分のお金で授業料を払うことが多い。そっちのほうが自主性を高めることができるので、そこで授業に対するやる気の違いが出てくるのではないでしょうか。みんな自分の目的のためにお金を払う。現在の日本人の大学生は、目標自体がなくなっていると思います。

あと、授業内での積極性も必要ですね。ほとんどの外国の大学生は、授業中に発言をします。質問や意見などがあったら、すぐに手をあげて発言をします。一方、日本の場合は逆です。日本の大学生は空気を読みすぎて、授業中は一切発言をしません。そんな授業は本来のあるべき姿ではないと強く信じています。

―立教大学に入って良かったと思いますか?

それは、入って良かったですね。もともと、立教大学は第1志望でしたし、この大学でしか作れない友達もいますしね。それに、立教大学の社会学部こそ、僕が求める学部なので。

行ったことのない国に興味を持つ

―社会学部こそ? 僕も同じ社会学部だけど、そんなことは意識したことないです(笑) もっと詳しく教えてください!

ほとんどの学問は、明確なビジョンがあるじゃないですか。例えば、経済学部なら経済について、法学部なら法律について勉強しますが、社会学は領域が広すぎて説明ができません。ただ、色々な学問を学べる場を提供してくれるのが、社会学です。だからこそ、僕は授業の中で自分の好きな、また、新たな関心や興味を発見することができます。

―そ、なぜの中で現代文化学科を志望したのですか?

僕は今まで、日本、アメリカ、ドイツなど、様々な国に住んできました。そして、それぞれの文化を照らし合わせると、文化の定義について、余計分らなくなりました。個々の文化には、それぞれすごい一面がある。そんなことを考えて、今まで行ったことのない国に興味を持ちました。だから、大学では文化について深く勉強したいと思い、社会学部の現代文化学科を選びました。

―あと1年で就活が控えていますが、将来の仕事については、どう考えています?

何気に就活まであと1年ですが、僕は今のところ何もしていません。というより、もうすぐ就活という実感がありませんね(苦笑) 2年生は、まだ大学生活を楽しめる時期なので、何もしていません。まぁ、働くとしたら、僕は日本企業で働きたい気持ちはありますね。もちろん、海外で生活したい気持ちはあるけど、外資系ではなく日本の企業で長く働きたいです。

―なるほど。 もう終わりの時間ですね。今後の小林くんの活躍に期待しています!今日は本当にありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました! 徳井くんも就活頑張らないとね(笑)

East Brook Middle School :
http://www.paramus.k12.nj.us/eastbrook.html
Frankfurt International School :
http://www.fis.edu/

インタビューアから一言

小林くんとは、昨年の「RTNプロジェクト帰国入試&大学生生活ガイダンス2008」で一緒だったのですが、第一印象はとても気さくな人だと思いました。人見知りもせず、一緒に話をしても、話題が尽きません。また、インタビュー中に彼の異文化研究に対する熱意も伝わってきて、文化について深く考えさせられるきっかけになりました。これからも友人として、彼の活躍を見守りたいと思います!
interviewer_s_58_profile.jpg 徳井洋平。1989年生まれ。三重県出身。小学1年から中学3年まで、アメリカのロサンゼルス、シカゴなど、様々な土地で暮らし、高校3年間はカナダのトロントで生活し、Pine Ridge Secondary Schoolに通う。大学受験を機に帰国し、立教大学社会学部に入学。大学では、朝から講義、午後は放送研究会のサークル活動のため、多忙を極める。趣味はサッカー観戦で、ACミランのカカをこよなく愛す。