海外生活体験者・学生インタビューvol.65

interviewee_s_130_profile.jpg 伊藤耕介さん。秋田県出身。高校卒業後、京都大学理学部へ進学。学生時にハワイへ留学。大学卒業後、京都大学大学院理学研究科へ進学。現在は、日本学術振興会特別研究員として研究活動に勤しみながら、京都大学理学研究科海洋物理学研究室博士課程に在籍し、学位取得を目指している。

競馬ソフトにはヘッセ行列が使われている

―よろしくお願いします! 伊藤さんと、こうやって改まって話すのは初めてなので、緊張します(笑)

あ、インタビューといえば、この前初めてインタビューを受けたんだよ。

―え?! 何についてのインタビューですか?

競馬のソフトを作成したから、それに関してインタビューを受けてきたんだよ。記事にしてもらったんだけど、最終的に出来上がった記事は、自分の思っていたのとだいぶ違ったんで、当初直す気は全くなかったんだけど、最後は色々直してしまった。

―うす・・・頑張ります(苦笑) ところで、競馬のソフトは何のために作成したんですか?

一言で言ったら、お金儲けのためかなぁ(笑) 研究者って、やっぱりお金が足りなくなるからさ。そのソフトも、今はフリーで配布するようにしたんだけどね。

―お金儲けといっても、高尚ですね!(笑)

競馬で儲けるために、賭けを全自動化するプログラムを作っていたんだけどね。最終的に精神衛生上良くないからやめたよ。

―精神衛生上良くないとはどういうことですか?

最終的には、利益が出るんだけどさ、毎週毎週上下するんだよ。負けた週は、すごい落ち込む(苦笑) ギャンブルには向いていないんだと思うよ。それでやめて、フリーで配布するようにした。配布するようにしてからも色々な反響があってね。某国の人に、会おうって言われてね。会ったら、会ったで、僕をチームに雇えないかって言われたよ。

すごいです! なんかのドラマみたいで、カッコイイです!(笑)

会って自己紹介したらいきなり、その人たちのプログラムにはヘッセ行列を使っているとか言われてしまってさ。その当時は、何を言われてるか、全くわからなかったけど、とりあえずわかったふりをしていたね(笑)

スーツを着てマリワナの裁判に行く奴

―えっと、一応(笑) 本題のハワイに留学したことについて教えてください。
ハワイ大学になぜ留学したのですか?


将来的に、研究者になろうと思っていたから、そのために語学力を付けたかった。本土だと遠すぎるし、治安が悪いイメージだったから、親に心配かけてしまう。だから、割と近めなハワイにしたんだよ。後は、最初の頃は金髪美女の彼女が欲しいとか思っていたかも(笑)

英語自体は、生活しているうちに徐々に身についていった。やっぱり、現地で生活することでしか覚えられない英語とかあるしね。

―ハワイ大学で印象に残っていることを教えてください!

ハワイ大学だと、毎週水曜日にダウンタウンでパーティーをしたりと、楽しかったかな。特に印象的だったのは、大学の中庭で、女の人が水着で肌を焼いていたりすることかなぁ……。最初だけ驚いたね。やっぱり暑かったから、本土から来た人たちなんかは皆そうするみたいだけど、地元の人たちはやってなかったかな。

―僕の友達にも、駐車場で甲羅干ししてるのがいました……(笑)

他には、ルームメイトがカリフォルニアから来ていた。割と良い階級の大人しい奴だったんだけど、マリファナをやっていたことかな。僕はマリファナを吸っていなかったけど、あっちだと皆吸っているよね。あ、マリファナって、あっちの人たちはweedって言うよね。マリファナを栽培している奴もいたなぁ……。

―本当に皆、吸っていたりしますよね。僕は運動部に所属していたのですが、その所属していた部の人たちが皆吸っていると聞いたときは驚きましたね。他の人たちが吸ってるところを見ていたら、“Do you wanna smoke weed?”なんて聞かれて驚きました。本当に軽い気持ちで吸っているんでしょうね。

普段、学生はTシャツで、ちょっと年いった人はアロハシャツ着ていたりするんだけど、たまにスーツの奴がいるんだよね。なんでスーツを着ているのかと聞いてみると、マリファナの裁判に行く奴だったんだ。裁判のためにスーツを着用していた(笑)

―Tシャツやアロハにスーツがいたら浮きますよね(笑)

後はハワイ関連だと、自然はハワイ島ってつくづく思ったかな。火山なんかもあるし、溶岩の1メートル手前のところまで行ったりして、目玉焼きしたりしてたかな。海で泳いだりしたら、日本だと珍しいマンタやウミガメも沢山いたしね。

―溶岩での目玉焼きってすごいですね!  他には何かありますか?

日本人留学生の男女の比率が、2対8だったのが少し驚いたかも。男性が2で女性が8。女性の方が留学生多いんだよね。奥さんと話をしてたんだけど、女性の方が仕事でお金貯めて留学行くって話をよく聞く気がする。

―帰国子女?は、女の子の方が多いっていう話を以前聞きました。

これも奥さんと話をしていたのだけど、やっぱり女性の方が管理職になるのが難しいから、留学してスキルを身につけたりするとか、外国人と結婚するために留学行たったりするのかなぁ?

―考えてみると面白いテーマですね! 留学してから得たものはありますか?

この前も国際学会で発表があったんだけど、“your English is understandable”って言われた。語学っていうのは留学する前の壁だったわけだけど、それを乗り越えたと思う。

―研究者にとって語学力は、大きいですよね。

お前の席は翼なんだろうよ、と言われてしまった

―伊藤さんが、留学していたことは以前サークルの際にお聞きしたと思うんですが、それまでに海外に行ったことはありますか?

高校までは外国に行ったことなくて、大学に入って、サークルの人たちとインドに旅行に行ったのが初めてかな。友達に誘われて、インドについていったんだよ。そのときの方が、ハワイに留学行ったときよりもカルチャーショックはあった。

エア・インディアっていう飛行機に乗ってインドに行ったんだよ。それで、航空チケットには31のH座席って書いてあったわけなんだけど、その飛行機はG列までしかなかったんだよね(爆) G列に座っている見知らぬ人に、お前の席は翼なんだろうよと、言われてしまったし(苦笑) まあ、その後に機長に言ったら、空いている席に座らせてくれたんだけどさ。物理学の用語使って説明すると、一気にエントロピーが下がったっていうのかな。機長が来てくれて、整然となったよ。

インドに着いたら着いたで、カルチャーショックで、狂犬病の犬と人間が一枚のパンを争っていたり、上半身裸の女の人にお金を欲しいって追いかけまわされたりさ。

うはぁ・・・飛行機の時からインドは・・・すごいですね・・・(苦笑)

他には、インドの食べ物って全部辛かったんだよ。コーラにもなぜか唐辛子が入ってるし(笑) で、旅行中に一回、栄養失調で倒れたのかな。こう、真っすぐ立っていて、いきなりバタって倒れる感じでさ。その後は、インドの警察官にバシバシと叩かれて起こされて。39度の熱だったわけだけど、怪しい薬渡されて2時間ほど寝たら35度に体温は下がっていたね。絶対普通の薬じゃなかったと思うんだけどね(苦笑)

熱下がるの、早すぎです!! その薬怪しすぎますね(苦笑) 他には、カルチャーショックってありますか?

日本だと当たり前のことが、海外では当たり前じゃないんだって思ったかな。日本だとコンビニでパンを買うことなんて普通のことだけど、インドのコンビニでパンを買おうとしたら、まずパンが食べても大丈夫か調べないといけない。日本だったら、どのパン買っても大丈夫だけどさ。次にレジまで持って行ったとしても、お釣りがないから、他のお店まで小銭もらいに行ったり、店員がもっと美味いパンあるからって、そっちを買わせようとしたり。日本だと考えられないようなことばっかりだったよ。

本当にすごい経験ですね、初めて行った海外がそんなのなんて……。

もう行きたくないかなあ……(苦笑) 怖いもの見たさって意味では行ってもいいけどね。若い人にはそういうところに行けって言いたい(笑)

うす・・・(苦笑)

University of Hawaii System :
http://www.hawaii.edu/

インタビューアから一言

伊藤さんに初めてお会いしたのは、入学時のサークルのお花見でした。今でも微分方程式のお話をされていたのが、印象に残っています(笑) 文系で就職を考えている僕からしたら、理系の研究者である伊藤さんはある意味対極にいるので、憧れです。これからも伊藤さんの家に遊びに行かせてお話を聴かせてください! インタビューのお話全てを記事にすることが出来なかったので残念です。
interviewer_s_57_profile.jpg 山下博之。1988年神奈川県生まれ。小学校6年生の時に渡米し、カルフォルニアに在住。以後、日本人学校に10年生まで通い、その後、West High Schoolに転入し、卒業まで在籍。帰国し、京都大学へ入学。現在、経済学部2回生。