帰国子女大学入試・合格体験記vol.40

interviewee_s_155_profile.jpg 横山知子さん。1988年三重県生まれ。 小・中学校をマレーシアの日本人学校、高校をマレーシアのThe International School of Kuala Lumpurですごす。計14年間マレーシアに滞在した後、帰国し、早稲田大学教育学部へ入学。現在3年に在学。社会教育・開発教育系のゼミに所属。

【早稲田大学教育学部合格】

<帰国前>

5歳の頃からマレーシアで育ち、日本に住んだり、日本の学校に通ったりした経験がなかったので、大学は日本に行きたいという気持ちが強くありました。周りの帰国生の中では、割と早くから、いま通っている大学受験合格の目標を持って海外生活を送っていたと思います。

<遊ぶか勉強するか>

私は勉強しなくても良い成績を取れるタイプではなかったので、義務教育期間中、テスト前は勉強量で騙し騙し良い成績をもらっていました。そして、高校でインターナショナルスクールに入ってからは、まずネイティブに追いつくために、趣味をすべて封印して、ほとんど遊ばず学校の勉強に集中しました。

ただ、帰国子女は、捕まらない程度に遊んでいいと思います。勉強に見返りを求めるならば、勉強ばかりしていても構いませんが、海外でしか経験できないことを吸収し、どこにもいない面白みのある人間を目指すのも賢い手です。また、遊びは英語習得の近道でもある気がします。

<統一試験対策>

さて、統一試験です。帰国前は、学校の勉強と並行して、12年生に進級する少し前からTOEFLの対策を始めました。試験は計4回受けています。SATの対策はそれよりも遅く、卒業する半年前から、計2回受験しました。私の場合、TOEFLは初期に受けたスコアが良く、そこから伸び悩んだので、受験回数と点数は必ずしも関係ないかもしれません。

ただし、余裕があれば早めの対策と、現状の点数に満足せず、スコアアップを目指してください。受験対策のスタートが早ければ早いほど、帰国してから落ち着いて勉強することができます。早稲田大学でスコア提出が義務付けられているSATですが、私の点数は志願票記入例の早稲田花子さんより200点低いものでした。冷や汗出ました(笑) 参考までに。

勉強の具体的な対策です。SAT頻出の英単語は、普通の学校生活を送る限り、まず耳にしません。そこで、私がSAT単語の暗記に使っていた参考書は、”Vocabulary Cartoons”と"Word Smart"の2冊です。絵から単語を覚えるシリーズものです。私は今でも”expunge”が「抹消する」という意味であることを、スポンジが黒板消しに使われている独特の絵柄から思い出すことができます。合う人には合うのではないでしょうか。

<早稲田大学の入試対策>

早稲田大学では、英語・現代文・日本語小論文の筆記試験と、学科・専修によっては面接が課せられます。私の周りには、独学で早稲田の同学部に合格した知り合いもいますが、帰国入試について右も左も分からない状態ならば、予備校に通ってこれらの教科を勉強することをおすすめします。

~英語~

まず、英語対策です。特に帰国子女は、英語は話せても、文法となると弱いと言われます。個人的に、英文法に関しては、桐原書店の「総合英語フォレスト」をすべて暗記できれば十分だと思い、この参考書で文法の勉強をしました。あとは、予備校で教わったことをきっちり定着させ、苦手分野は自宅学習でカバーしました。

~日本語~

現代文では、古典は出ません。これだけで気持ちが楽になります。私は現代文が英語より得意だったので、さしあたっての対策はあまりしていません。小さい頃から読書が好きで、それが読解力につながったのだと思います。漢字の書き取りだけは、試験日間近に練習しました。漢字は暗記するだけで点数が取れるサービス問題なので、息抜き感覚で勉強できました。

~小論文~

小論文対策ですが、ここでも読書量が威力を発揮すると思います。自分が専攻したい分野に関係する新書を読むのも大事ですが、違う分野の新書を幅広く読むことも大事です。量を読むために、予備校までの通学時間が長かったので、電車に乗っている時間を利用しました。あとは、本は読みっぱなしにするのではなく、小論に使えそうな要点などをノートにまとめてネタ帳作りに勤しみました。

~面接~

面接対策では、予備校で配布される『栄冠をめざして』という帰国入試情報の冊子を参考にしました。自分が受ける予定の大学学部の質問内容をすべて書き写し、面接用ノートを作って自分の回答を書きました。自分の住んでいた国や通っていた学校、打ち込んできた事柄など、「自分」について気づくことがあればすべて書き出しました。ここで注意していたのは、自分なりの言葉で表現すること、そして、自分にはどのような他人と異なる側面があるのか探してみることです。

<最後に>

合格体験記ということですが、私は国立大学まで受験を続けました。ほんの少しでもやる気があれば、帰国生には国立大学受験にチャレンジしてほしいと思います。勉強して損はないですし、国立大学受験に向けて行った勉強が大学入学後も活きてきます。今でも、予備校時代に使った小論文対策のノートを読み返し、大学のレポート作成のヒントにすることが多々あります。自分の限界を決めず、ぜひ頑張ってがんばってみてください。

International School Kuala Lumpur :
http://www.iskl.edu.my/index_content.php