活動報告 「世界の学校から」vol.23 吉江奏太

今回は、カリフォルニア州サンタバーバラ市にあるDos Pueblos High Schoolをご紹介願います。紹介者は一橋大学経済学部に通う吉江奏太さん。国立バスケットボール・リーグ2010主催者でもあります。Dos Pueblos High Schoolは市内で最優秀とされており、一年中天候が良い全米でも有名なリゾート地に位置しているので、車で5分も行けば大きなショッピングモールがあったり、綺麗なビーチがあったりするそうです。

吉江奏太さん。1989年生まれ。小学6年生から高校卒業まで米国カリフォルニア州サンノゼ、サンタバーバラに滞在。Dos Pueblos High Schoolに通う。高校ではバスケ部に所属し、州大会CIFに出場。高校卒業後、日本に帰国し、一橋大学経済学部に入学。現在3年に在籍。大学では開発金融を専攻し、バスケ・サークル代表を務める。国立バスケットボール・リーグ2010主催者。

活動報告

リゾート地に位置する学校

Dos Pueblos High Schoolは、1966年に設立された、米国カリフォルニア州サンタバーバラ市に位置する4年制の公立学校です。生徒数は総勢2000人ほどで、米国の公立学校としては標準の規模となっています。教育プログラムには非常に重点を置いていて、当地域では、サンタバーバラ市内の学校の中では、最も評判の良い学校とされています。STARと言われる、カリフォルニア州内の学校の学業成績水準を測る指標では、例年トップ10%の層に属しています。

学校の設備も非常に充実しており、40エーカーの学校面積の中には、体育館、図書館、運動場、駐車場、そして、劇場などがあります。運動場は、野球場が4つ、バスケットコートが6つ、オリンピックで使用される大きさと同じサイズのプールなど、設備が充実しており、学生の課外活動にも積極的に貢献しています。

学校が位置するサンタバーバラ市は、全米の中でも有名なリゾート地のひとつであるため、学校の周りには大きなショッピングモールや綺麗なビーチがありま す。両方とも車で移動すれば5分ほどで行ける距離なので、昼休みや放課後は多くの学生を見かけます。海では、放課後にサーフィンをしに行く人や、部活動を している学生たちが走らされている光景をよく見かけます。バスケ部に所属していた頃は、私も放課後にチーム全体で海に移動し、頻繁にトレーニングを課され ていました。

生徒と教師について

人種の多様性がうかがえる米国ですが、この学校では生徒の60%が白人、30%がヒスパニック系、6パーセントがアジア系、そして4%が黒人となっており、白人の生徒が大多数を占めています。日本人は全学年で2人しかいなく、学年では私1人しかいませんでした。そのため、私の高校は、それほど国際的ではなく、アメリカの典型的なハイスクール青春映画に登場する文化を体験したい方にとっては、最適な学校と言えるでしょう。

一年中天候が良いリゾート地に位置しているからか、生徒も教師もとても気さくで、楽天家な人たちが多いなと感じました。教師に関しては、T-シャツに短パ ンとビーチサンダルという格好で、音楽を流しながら授業をしたり、授業時間が空いたときに映画を見せてくれたりする人も多く、生徒に楽しく授業をすること を考えているひとが沢山いました。そのため、生徒との関係も非常に強く、放課後に一緒にご飯を食べにいったり、海へサーフィンをしに行ったりする教師もい ました。このような学校環境であったため、私も非常にのびのびとした学校生活を送ることができました。

学業について


ゆったりとした学校環境ではありますが、アメリカの公立高校の中でも高い水準の教育を提供しています。通常の授業よりも発展的な授業を学びたい優秀な生徒 たちには、Advanced Placement programやGATE(Gifted and Talented Education) programなどが設けられています。また、Engineering Academyというプログラムがあり、自然科学やエンジニアに興味がある人たちへの科目コースも作られています。優秀な人材を積極的に輩出したいという 考えから、毎年、様々なアカデミックな大会にも出場しており、ロボットエンジニア大会やEconomic competitionという資本市場分析の州大会などで入賞しています。

課外活動とイベントについて

課外活動の一つとして、部活動のスポーツがあります。Dos Pueblos Highは、部活動プログラムにも非常に熱心に取り組んでおり、様々なスポーツにおいて州立大会に出場するなどの実績を残しています。特に、アメリカンフットボールと水球に力を入れています。アメリカンフットボールは、市内のライバル校と対戦する際に学内の全生徒が観戦しにいくほどの熱気があり、また、私が在学していた頃の水球チームは、州立大会で優勝していました。ちなみに、学内のスポーツ試合でのマスコットはChargerで、騎馬を表しています。

アメリカの通常の公立学校では、スポーツ部の活動は季節ごとに異なっていて、私が所属していたバスケ部は冬のみ活動していました。春は陸上部、夏はバレー 部、秋はアメフト部が活動することになっていたため、一つのスポーツを一年中練習するのではなく、色々なスポーツに取り組むことができました。しかし、入 部前にトライアウトという選考があるため、自分が入りたい部の選考が始まる前に練習しておく必要があります。やはり、アメリカの文化的にはアメフト部やバ スケ部が非常に人気であり、選考倍率も非常に高いです。そのため、選考に合格した際には学校中で人気者になれます。

また、スポーツ活動だけでなく、文化系の部活動にも力をいれています。舞台芸術の中では、ジャズミュージックバンドクラブやマーチング・バンドなどの部活動をサポートし、市内の各地でコンサートを開いています。私が卒業する年には、学内に劇場が設立され、舞台演技の活動も始まりました。その翌年には、『美女と野獣』のミュージカルがプロデュースされたそうです。

また、アメリカの学校では、おなじみのダンスパーティーが頻繁に開かれます。Dos Pueblos Highでは、Homecoming Dance、Winter Formal、そして、Promといったイベントだけでなく、Halloween Partyやカウボーイの格好になって踊るダンスパーティーもありました。PromやHomecomingのパーティーでは、基本的に、女子生徒はドレスを着て、男子生徒はタキシードやスーツを着て参加します。ダンスパーティーに行く場合は、一緒に行くパートナーを探す必要があり、気になる相手を誘う時期になる、と生徒たちがそわそわし始めます。そして、周りから評判の良い人気者の生徒は取り合い競争になります。

最後に

このような高校に通えて、私は非常に充実した生活を送ることができました。なによりも、アメリカの高校の伝統や文化に深く関わりながら4年間を過ごせたことで、日本の高校を通うのとは全く異なる体験をできました。私の学校紹介が、伝統的なアメリカの高校の雰囲気を少しでも知ることができるきっかけとなるのであれば、嬉しい限りです。

Dos Pueblos High School :
http://www.dphs.org/
帰国子女大学入試・合格体験記vol.34
http://www.rtnproject.com/2010/04/vol34_2.html