海外生活体験者・学生インタビューvol.115〜後編〜

interviewees_s_114_profile.jpg 土橋美紀さん。1988年生まれ。長野県出身。小学3年から小6まで、アメリカのオレゴンに暮らし、高校3年間はアメリカのジョージア州で生活し、North View High School卒業。大学受験のため帰国し、青山学院大学文学部英米文学科に入学。現在4年に在学中。大学では、教職課程を専攻し、英語教育などについて勉学中。児童福祉ボランティア青山子ども会という部活に所属し、相模原と青山キャンパスの往復をしている日々。

「きちんと自分と向き合うこと」

―これから美紀さんの高校卒業後ついてお聞きしたいと思います! 帰国してから大学受験をされたと思いますが、どんな感じでしたか?


高校を卒業したのは、日本にいる同級生がちょうど大学に入って1ヵ月経った頃です。私は単身帰国をして、予備校の海外帰国生コースにお世話になりました。寮生活だったので、とても大変だった思うのですが、今ではとても新鮮で、勉強もしやすい環境で、楽しく受験を乗り越えることができたと思います。

大学受験に当たって、私が設けた目標。それは、「きちんと自分と向き合うこと」。いくら大学側に私が丹精込めて愛の告白をしたとしても、大学のカラーに私がマッチしていなくては入学できない。大学という場でしっかり勉強し、自分が何を実現していきたいのか。それに一番適した環境はどこか絞り込んでいこうと決めていました。

その結果、私は「人に何かを教えることが好き」「直接誰かの人生の足場となれる存在になりたい」という理由で、英語教諭を目指し、志望した大学に入学することができました。

―よかったですね! やはり、きちんと大学に行ってからのことを考えないといけないんですね。

はじめてのアルバイトは事務職!


私は、アメリカにいるときに、アルバイトの経験をしたことがありませんでした。親から制限を設けられていたので、初めてのアルバイトに期待と胸を膨らませていました。

1つ目は、はじめて仕事をした事務職。それは、自分がお世話になっていた予備校での業務です。予備校時代は、カウンターの外で生徒として職員さんと話をしていましたが、今度はカウンターの内側の立場になったということです。元々、教員という仕事に憧れを抱いていたので、生徒と受験とのクッション的な役割をアルバイトを通じて経験できたらいいなと思い、始めました。

2つ目は、最寄駅に内設しているコンビニエンス・ストアです。学校が忙しいので、短時間でお金を稼ぐことはできないだろうかと考え、行きついたところがここでした。朝の5時から9時という短時間で、単純作業ではあるのですが、早朝勤務ということで、時間を有効活用することができ、とても良かったと思っています。

3つ目は、昨年始めたベーカーリーストアです。カフェも設置されており、こちらも早朝勤務です。しかし、朝6時からで、時間は比較的自由が利きます。お昼まで勤務する日もあり、その日のシフト次第です。

アルバイトは一つの修行

―大学も忙しいようですが、両立はできていますか?


大学2年次は、アルバイトのしすぎで、毎日あくびばかりしていた気がします。勉強との両立が大変でしたが、父が海外にいるので、自分の生活のためには仕方がありません。現在は、就職活動などを優先しているので、1つに絞っています。

―アルバイトで構築した人間関係などありますか?

早朝勤務は結構単純作業が多いのですが、大変忙しいんです。そのため、あまり職場で仲良くなるというイメージはありません。年齢層は幅広く、おばちゃんもいれば大学の同期もいます。例外的に仲良くしているのは、最近始めたベーカリーのバイト仲間です。社員さんたちもとても親切で、時には厳しく私の拙い日本語とマナーを教育してくれます。

アルバイトをしていると、いろんなお客様に会うことができ、楽しいうえに、とても勉強になります。早朝に行う接客業だと、電車に間に合わないからと、少し怒ってしまう方もいます。そのようなお客様にどのように接客することが一番よいのか。そんなことを分析して、楽しみながら行っています。ここで積んだ経験を将来活かしていけたらいいと考えています。

子どもに教えるって、レベルが高い

―3年になってゼミに所属していますよね? 少し聞かせてください。


大学では、英語教諭免許取得のため、教職課程を履修しています。そのため、教育系のゼミに入りたいと考え、初等英語教育を現役で教えてらっしゃるアレン玉井光江先生のゼミを志望しました。自分のやりたいことを実現できる場所だと思っています。

―具体的には、どのようなことを学んでいるのでしょうか?

小学校で実際に英語を教えていらっしゃる先生の下、子どもたちにどのようにして授業を行っていけばよいのか、実践的な教授法を学んでいます。昨年の夏休みには、小学校でゼミ生2人が20人の子どもを担当し、自分たちで授業計画書をきちんと提出して、50分授業を行いました。大学が夏休み明けで始まっても、毎週木曜日はゼミの先生が小学校に教えに行っているので、先生の補佐役のボランティアとして見学しています。就活が終わったら、また本格的に取り組みたいと思っています。

―なかなか面白そうなゼミですね。

実は、このゼミ、今年が初代なのです。私のように中高の英語教諭免許しか取得できない学科であっても、こうやって児童英語教育について実践して学んでいくことができるゼミがあるという事実を、口コミなどで後輩たちに伝えていけたらいいと思っています。

このゼミの面白さは、子どもに「教える」という、自分が抱いていた先入観を打ち砕く学問と触れ合えることです。とても刺激的で自分を成長させてくれる。専攻しているとわかったつもりで授業とか進めてみようと思ってしまいますが、先生を見ているともっともっと頑張らなきゃと思います。子どもに教えるって、中高生に教えるよりも、レベルが高いなと実感します。

―とても楽しそうですね!

気づいたら部員になっていました

―部活やサークルには入っていますか?


私は大の子ども好きです。ゼミも児童英語教育ですし、実は部活も子ども関連です! やはり好きなことをやろうと思い、勧誘を受ける間もなく、「青山子ども会」という児童福祉ボランティア団体へ参加することを決めました。体験活動では、先輩たちが予想以上に優しく、すぐに愛着が湧き、気づいたら部員になっていました。

主な活動内容としては、借りている地域の児童福祉センターがあるので、週1の頻度で子どもたちとゲームや工作を一緒にやるという活動があります。「青山子ども会」は文化連合会に所属する部活でもあり、60年の歴史があります。終戦後、困っている子どもたちを助けてあげようというボランティア団体でした。今は、活動を通して子どもたちに遊びを提供しています。ここで、私は会員に自分という人間を理解してもらい、自分の存在意義を見出すことができました。

―すぐにいい団体を見つけたんですね。

それは、ちょっと違います。90人もいる部内で、自分の居場所を認識するのは簡単ではありません。はじめは、思った以上に同期の会員同士の仲が良すぎて、私の方から軽く距離を置き始めてしまったのです。もともと、私にはたくさんの人と広く付き合う傾向があり、サークルのみを拠点にすることはできませんでした。学科の学生との予定が埋まっていると、部活の同期とは付き合うことができません。この繰り返しにより、彼らの輪に溶け込みづらくなり、軽く幽霊部員になりかけ、止めようかという気持ちと戦っていました。

―そうなんですか。。。大変でしたね。

1年の終わりになり、2年で勤める役職についての話し合いが始まりました。果たして、どの役職をこなすことができるのだろうかという以前に、まず、このまま会員として続けられるだろうかという問題が私の脳内を巡っていました。しかし、先輩から役職や会についてのご意見をいただき、考えた結果、ここで逃げてはいけないという現実へ引き戻され、なんとか先に進むことができました。

やはり、忙しい部活を頑張って来られたのも、会員のおかげだったのです。「輪に入れない、どうしよう!」と嘆いていたのは、自分の心の未熟さです。自分の都合で相手を巻き込んではいけないと、すごく勉強になったし、精神力も鍛えられました。

2年次には、キャンパス間連絡係という、かなりの忙しい役職に就きました。隔週で行われる6時間に及ぶミーティングの内容をワードで文章にまとめます。青山学院大学はキャンパスが2つに別れているので、ミーティングに参加できなかった青山キャンパスの先輩たちのために、分かりやすいミーティング情報を提供できるかが課題です。

1年生の後輩たちも加入してきました。先輩としてやらなくてはいけないことが増え、自分自身の存在意義が見えて、頑張れるようになれました! 3年になった今では、すごく楽しく充実しています。

―本日は長い間ありがとうございました。エネルギッシュでとても活発な美紀さんには、未来の子どもたちのために、これからも活躍してもらいたいと思います。頑張ってください!

こちらこそ、ありがとうございます!

インタビューアから一言

土橋美紀さんとは、大学受験の予備校もアルバイト先も同じで、RTN Projectでも接する機会が多かったです。また、同じ転勤族の子どもということもあり、インタビューを通じて共感する点が多かったのと同時に、学ぶべき点が数多くありました。教育関係の仕事に就くという夢が、内定という形で実現したことを、とても嬉しく思っています。持ち前の明るさと強い精神力を活かして、立派な将来世代を育成する教育の第一人者になってください!

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interviewee_s_156_profile.jpg 大塚清輔。1989年生まれ。東京都出身。外交官である父に同伴して、2歳から18歳まで、スコットランド、タイ、アメリカ(ニューヨークとマサチューセッツ)、スリラン カ、スウェーデンにそれぞれ約3年間ずつ滞在。日本の大学を受験しようと帰国。中央大学に入学し、法学部国際企業関係法学科4年に在籍。国際交流学生団体 The Asian Law Students’ Association(和名:アジア法学生協会)に入会し、活動中。8歳からスコットランドの伝統楽器であるバグパイプを続けており、各種イベントで公演している。