海外生活体験者・学生インタビューvol.141

interviewees_g_140_profile.jpg KHylinさん。本名朴孝培さん。韓国大田出身。1990年6月16日生まれ。高校卒業までは韓国の学校に通う。子供の頃から関心のあった日本に大学から留学。現在早稲田大学国際教養学部3年に在籍し、国際交流、外国語の学習、アニメなど、いろんな分野に興味をもって勉強している。趣味で音楽活動をしていたところ、偶然音楽業界にスカウトされ、作曲、作詞、ライブなど、本格的に音楽を始める。2011年6月に、英語で歌った2曲入りのミニインディーズシングルを発売し、その収益をUNESCOに寄付。9月には日本語の歌をネットで発信する予定。

インディーズの歌手をしている

―初めまして、RTN Projectの鈴木優雅です。この度は突然のインタビューのお願いを受けて下さってありがとうございます。

ライブの合間でしたら大丈夫ですよ!

―まずは軽く自己紹介をお願いします。

芸名はK H l y i n でKHylin、カイリンと読みます。出身は韓国の大田(テジョン)です。現在は早稲田大学国際教養学部在学中で、インディーズの歌手をしています。

―なるほど。韓国出身で国際教養学部ということは、日本のインターナショナルスクールかどこかを卒業されたのですか?

いいえ、高校卒業までずっと韓国にいました。

―では、留学という形で早稲田大学に入学されたわけですね?

はい。

―日本語がとても上手なので驚きました?!

―では小学校から高校までの話を伺いながら、いかにして歌手になったか、そしてその語学力を付けたか聞いていきたいと思います。よろしくお願いします。


ありがとうございます。でもまだまだ日本語は勉強中です(笑) よろしくお願いします。

歌と日本のアニメが好き

―小学生時代はどういった学生さんでしたか?

歌うことがその頃から好きでしたね。他には日本のアニメが好きでした。

―それに関連したちょっとしたエピソードとか覚えていたら教えてください。

地元の小さい合唱団に所属していて、そこでよく歌っていました。

―凄いですね。僕は小学生時代、好きなことは色々ありましたけど、どこかに所属して活動しようという発想すらない小学生でしたよ(笑)

―アニメが好きということですが、詳しく教えてください。

私の友人が日本のアニメ好きで、その影響から私もアニメにはまりました。

―アニメなら詳しいですよ(笑) ちなみにどういったアニメがお好きなんですか?

いっぱいあります! セーラームーン、エウレカセブン、ガンダム、エヴァンゲリオン、ハガレン……、色々です。あとジブリですね。最近のアニメは、ちょっと忙しくてあまり見られません(笑)

―名作はしっかり押さえていますね! 韓国でも日本のアニメは人気あるのですか?

テレビで放送しているのは、ほとんど日本のアニメです。スタジオジブリの作品は人気が高くメジャーですよ。

―なるほど。ではそのアニメがきっかけで日本に興味を持たれたのですか?

はい。他にも、アニメキャラクターのコスプレとかも。小学生時代していましたよ(笑) あと日本のゲームも好きです。

―趣味が合いそうですね(笑) ちなみにアスカ・ラングレーのコスプレとか凄く似合うと思います。

ほんとうですか? アスカ大好きです! ありがとうございます(笑)

―韓国ではどのような学生でしたか?

小学校高学年からですが、ソウルで開かれている日本のアニメイベントに、お父さんに連れて行ってもらっていました(笑) いい成績をとったらお父さんが連れて行ってくれるという交換条件で、コスプレの衣装の製作も手伝ってくれました。だから、一所懸命に勉強も頑張っていました。あとは、高校になると、文化祭でパフォーマンスを披露するようになりました。ダンスを演出したり、舞台を作ったり。

―凄く行動的で情熱的ですね。それと趣味に理解のあるいいお父さんですね!

英語は小3から、日本語は高校から

―では高校生時代について教えてください。

高校の話なのですが、少し変わっていて、英語以外でまず外国語を一つ選び、第二外国も学べて、語学に強い高校でしたね。そのためか、大学からのイメージも良い人気校でした。

―高校時代から第二外国語があるのは面白いですね。どういった言語がありましたか?

英語に、ロシア語、ドイツ語、日本語、スペイン語、フランス語、中国語がありました。

―なるほど。その高校に進学しようと思ったきっかけは、やはり語学とう魅力があったからですか?

そうですね。日本語は文化を通じて少しできましたけど、しっかりと学びたいと思っていたし、大学にも行きたかったので、進学率の高さも魅力でした。

―日本語もですが、英語もまたとても流暢ですね。英語はいつごろから学びはじめたのですか?

小学校3年生からです。韓国では小学校3年から英語を学ぶので、周りとスタートは一緒でした。

―日本でも小学校から正式にカリキュラムに取り入れるか、いま議論されていますよね。ただ、学校の授業で教えるだけで、そこまで流暢になれたのはやはり凄いと思います。

ありがとうございます。やはり、語学教育に力を入れている高校であったというのも、一つ大きな要因だと思います。それと、私も語学を学ぶのが好きだったので、家で自主的に勉強もしていました。

―それはどのような勉強ですか?

Legally Blondeという映画はご存知ですか?

―解ります。邦題は確かキューティー・ブロンドでした。

私、あの映画が大好きで、何度も何度も見ました。それで、台詞を覚えて自分で発音してみて、それで英語が上達したと思います。洋楽もよく聴いていて、それでリスニングも少し鍛えられたと思いますね。

―好きこそ物の上手なれって言いますよね。

親にも言わずに勝手にアプライ

―現在、日本の大学に在学していますが、日本に行くことを決めた理由等なんでもいいのでお聞かせください。

単純な理由は、日本のポップカルチャーに関心があったからです。アニメもそうですが、それを経由して、コスプレとかJ-Popも好きになりました。

語学の勉強という意味でも、早稲田大学国際教養学部は魅力がありました。英語を学べるし、日本語も学べる。そして、幅広く自分の学びたいことを学べるという利点もありました。

それに、人それぞれだとは思いますが、韓国の大学は入学するのは大変ですが、入ってからすごくだらけてしまって、遊んでばかりというのが一般的に言われていて、せっかく大学に入るなら、学びたいことを学ぼうと思って。あと、韓国だと、海外の大学は一つのブランドになっていて、早稲田大学も結構知られているんですよ。だから思い切って留学しようと思いました。

―やはりもの凄く行動的ですね。あと、少し意外だったのが韓国の大学についてです。韓国の学生さんは毎日が凄まじい競争だと聞いていたので、大学でも全員猛烈に勉強させられるものと思っていました。

―では日本での大学生活で大変だったことや気付いた日韓の違いとかってあったと思うのですが、お聞かせください。

大変だったのは語学もそうですが、お金ですね。自分で決めた留学で、実は最初親にも言わずに勝手にアプライしたんですよ(笑) だから、経済的に頼りたくなかった。最初は奨学金とマックでのアルバイトで生活していました。

―え、親に言ってなかったんですか!?(笑) 合格して日本に行きたいと言ったとき、ご両親はどんな反応でしたか?

そうなんですよ(笑) でも、両親も大学にさえいけばあとはやりたいようにやりなさいって理解してくれて、日本に行っていいと言ってくれました。

―とてもいいご両親ですね。あと、奨学金とアルバイトで生活するというのもまたいい話です。見習いたいですね(苦笑)

あと、日韓の違いは、日本の方が韓国よりも秩序があると感じますね。良くも悪くも、周りに気を使う文化が日本にはあって、落ちついていますね。韓国は、逆に自分を主張する人が多いので、騒がしいときがあります。音楽で言えば、日本の方が音楽のジャンルが豊富です。本当にどんなジャンルでも揃っています。

―それは私もなんとなく経験上解るかもしれません。情熱的な方が多いですよね。

オプラ・ウィンフリーってご存知ですか?

―大学に入学してから歌手になるのはどのような経緯ですか?

日本に来てすぐ、09年の5月頃に、友人の紹介で韓国料理店で歌う機会があったのです。そこでたまたま今の事務所の人にスカウトされたのがきっかけです。

―凄い偶然ですね。スカウトされてからあとはとんとん拍子で?

そうですね。凄くうれしかったです。

―では歌手となって何か変化とか、もしくは気付くこととかありました?

もの凄く忙しくなりましたね。それで友だちに会えなくなったり、精神的にも辛かったりすることもあります。あとは、このままこの活動を続けていけるのかといった不安がないわけでもないですね。就職活動している学生とか見ると、決して安定しているとは言えないこの業界で、本当に大丈夫なのかとか。ただ、自分がやりたいと思ってやっていることなので、今は懸命に頑張っていきたいですね。

―これだけ努力されていて、頑張れるのなら大丈夫ですよ!  応援しています。

―目標にしている人物とかいますか?


オプラ・ウィンフリーってご存知ですか?

―アメリカの司会者で、大金持ちの人ですよね?

はい(笑) 彼女はテレビ司会者としても有名ですが、慈善活動家としても知られています。テレビでの知名度や人脈を使って、色んな活動をしているのですが、私も歌で人を救えたらなと思っています。歌を通じて色んな人と知り合い、影響力を持って世界の様々な問題を解決していきたいです。すごく尊敬している方ですね。

―では最後に、抽象的ではありますが、歌の魅力を教えてください。

歌は万国共通。歌には国境がなくて、普遍的な何かがあると思っています。だから多くの人に語りかけることもできる、それだけの力が歌にはあると思っています。

―協力して頂き、ありがとうございます。ちなみに、歌とアニメが好きでしたら、マクロスシリーズをお勧めします。

KHylin website :
http://www.khylin.info/KHYLIN/top.html

インタビューアから一言

KHylinさんの目標に向かうとてつもない行動力と努力に驚きました。英語も日本語もほとんどネイティブといっても過言ではないほど流暢だったので、日本のインターナショナルスクール出身かと思うほどでした。歌もとても上手で、才能と努力を兼ね備えた彼女の今後の活躍に期待しています。突然のインタビューに応じていただき、本当にありがとうございました!
report_38takashina4.jpg 鈴木優雅。1988年東京都生まれ。生後間もなくイングランドに移り小2まで過ごす。帰国後、東京のインターナショナルスクールChristian Academy in Japanに編入。中学2年から高校卒業までをウェールズで暮らし、Kings Monkton Schoolを卒業。大学受験のため帰国し、一橋大学経済学部に入学。大学では数理ファイナンスを専門に勉強中。