海外生活体験者・学生インタビューvol.147

interviewees_g_147_profile.jpg 沼田聖乃さん。1989年東京生まれ。小学5年生から高校卒業までの8年間をニュージーランドのオークランドにて過ごす。Howick college卒業後帰国し、09年春上智大学国際教養学部に入学。現在3年生。入学当初は2つのボランティアサークルに入り、東京の児童養護施設に通い教育補助や心のケアの手助けをしたり、途上国支援のためにインドに3週間滞在したり、さまざまな活動を行う。アルバイトでは飲食、大学のTA、英会話家庭教師などに挑戦。

―はじめまして。今日はよろしくお願いします!

よろしくお願いします!

母親とふたり、ニュージーランドへ

―沼田さんは海外が8年と長いですが、ご両親の仕事の関係で引っ越されたんですか。


よくそう聞かれますが、違います。母親が私に英語を学ばせるために、ニュージーランドへ2人で引っ越しました。8年間、父親は仕事で日本にいたんです。

―珍しいですね。それも8年間も! ニュージーランドへの引っ越しが決まったときは、沼田さん自身もプラスに捉えていたのですか?

母親に「行くよ!」と言われて、「あー、はい」みたいな(笑)

―(笑) 現地で初めて学校に行ったときの記憶は残っていますか。

もともとは、3ヵ月ほど学校に行かず、現地の生活に慣れてから編入する予定でした。ただ、ニュージーランドに着いて3日後になぜか小学校に通うことになり(笑)、始めの1ヵ月は母親と一緒にホームステイをしていて、そこの家の子が通う学校に一緒に行きました。

日本人は私ひとりという環境だったので、最初はさっぱり訳がわからない状態でした。ただ、ニュージーランドは、台湾や韓国、インドなど、いろいろな国からの留学生が多いので、新しい留学生として他の留学生に助けてもらいました。いつの間にか学校にも馴染み、半年後にはESOLクラスも出られました。出ただけならいいのですが、なぜか現地のネイティブの子たちよりも上のクラスに入れられちゃって……。あれれ?という感じでした(笑)

―オークランドでの生活は楽しかったですか。

本当にのどかな場所でしたね。学校の裏が原っぱで、牛や羊がいる環境でした。オークランドシティからバスで1時間ほどの町に住んでいたこともあり、街でクラブに行くなどの激しい遊びはできません。友だちの家の庭で水風船を投げて遊んだり、健康的な遊びをしていましたね(笑)

―楽しそうですね。では、小中高を過ごしたオークランドでそのまま大学に行くという選択はされなかったんですか。

もともとは、ビザを取れたらニュージーランドに家族全員で移住しようという話もありました。結局ビザは取れず、大学卒業までということで、私はオークランド大学に法学専攻で入学しました。ただ、1ヵ月ほど向こうの大学に通いましたが、日本に帰国する事情が出来て急遽帰国することになりました。

めぐこにドンキホーテ

―帰国後に上智大学の国際教養学部を選んだ理由はなぜですか。


それまで英語で教育を受けてきたので、英語で学べる場所を探しました。国教といえば、早稲田と上智の名前が挙がりますが、上智に面白そうなサークルがあり、それに惹かれて上智大学に出願しました。

―大学は楽しいですか。

楽しいです! 授業の課題はものすごい量ですけど(笑)

大学入学当時は、「めぐこ」というインドやフィリピンの子どもたちへ教育支援を行うサークルに入っていました。1年の夏には3週間インドに行きました。結構過酷な旅で、帰国する日に38度の熱が出て、このままでは飛行機乗れないんじゃないかって(笑) 強力な解熱剤を使ったら、35度くらいまで下がっちゃいましたが(爆)、なんとか無事に帰国できました。

現地では、サークルを引率するインド人の先生について、いろいろな施設を周ったり、スラム街に行ったりしました。結構本格的に入り込んだんです。地面に敷かれた葉っぱの上にカレーを乗せられ、ハエが寄ってくるのですが、現地の人の話が済むまで食べちゃいけないというときがありました。ハエがたかったカレーでも、残したら失礼になるので全て食べました。そうしたら、案の定……。今となっては本当に良い経験です。

「貧困」というものをテレビや新聞で目にはしていても、現地に行かないと実際の様子はわからないんです。たとえば臭いとか。物乞いする子ども、勉強したくてもできない子ども、酷い環境の中で勉強をしなければいけない子どもたちを見て、自分がどれだけ恵まれた環境で育ったのかを知りましたし、その分頑張らなければいけないと思いました。

―とても良い経験をされたんですね。「めぐこ」は1年の夏でやめられて、他のボランティアサークルに入ったと聞きましたが。

はい。「ドンキホーテ」というサークルで、児童養護施設に通い、子どもたちと遊んだり、簡単な勉強を教えたりすることで、心のケアのお手伝いを行っています。その活動は今も続けていて、幹部になりました。

飲食店のバイトと読者モデル

―ボランティア以外で頑張っているものはありますか。


そうですね、昨年オープンした飲食店で、なぜかお店で2番目の立場に任命されたので(笑) そっちも楽しくやっています。

―今度食べに行かせてください! そういえば、読モ経験もあると聞きましたが。

かじった程度ですよ。1年生の冬に美容院で声をかけられて、写真を撮ってもらったんです。その写真がホットペッパーに載ったら、他からも声をかけていただく機会がありました。サロンモデルがメインで、その他にiPhoneのアプリに出たり、ニッセンのカタログに出たりしました。感覚としては週1のアルバイトですかね。

やっていてよかったと思うのは、カメラに慣れたことです。最初はガチガチでしたが、最近の撮影では、自然体でいられるようになりましたし、要求された表情をすぐにできるようになりました。表情や顔の角度が重要なサロンモデルと、洋服がメインで全身のポーズが大事な服のカタログモデルでは、気を遣うところが全然違いますしね。いい勉強になります。大学の友人にも読モや雑誌の専属モデルをやっている子は結構いますね。

人の役に立つひとでありたい

―さすが上智。レベルが高いですね! それでは最後に、沼田さんの今後の目標を教えてください。


まず、大学卒業までには、人の役に立ったという実績が欲しいです。現在、サークルでボランティアを行う他に、保育園で子どもたちに読み聞かせの活動をしています。ボランティアが好きなのは、人の役に立ちたいという思いからなので。ただ、それは私が感じられるものではなく、相手がどう捉えるかなので、難しいものではありますが。ボランティアをしたというだけでなく、ボランティアをしたことによって、何かの役に立ったと言えるようになりたいです。

そして、長期的な目標としても、やはり人の役に立つ人でありたいです。人に好かれる人になりたいですね。

―素敵なお話、ありがとうございました!

Howick college :
http://www.howickcollege.school.nz/
めぐこ :
http://www.meguko.net/
ドンキホーテ :
http://donquixote.web.fc2.com/

インタビューアから一言

沼田さんは、かわいらしく柔らかい雰囲気を持っていますが、話を聞くと、日本人が誰もいない小中学校で頑張っていたり、ボランティアでインドに滞在したり、外見とは異なり芯はとても強い方です。インタビュー後も就活の話で盛り上がり、またぜひお話したいと思いました。お忙しい中インタビューに応じていただき、本当にありがとうございました。

interviewee_s_160_profile.jpg 宮崎紗絵子。1989年生まれ。愛知県出身。高校1年の夏からアメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴで暮らし、Rancho Bernardo High Schoolに通う。高校卒業後帰国し、09年早稲田大学法学部に入学。現在3年に在学。大学では、法律サークルに所属。大学2年の夏は、早稲田大学とKUMONの産学連携プロジェクトに参加し「日本の子育てをもっと元気に!」を掲げて活動。また、夏と春の2度、NPO法人JUKE主催のジョブシャドウィング(一日かばん持ちインターン)に参加。現在は、ジョブシャドウィングプログラム、RTN Projectでのインタビュー活動を通して知ったNPO法人JUKEのスタッフをしている。