海外生活体験者・学生インタビューvol.158

interviewees_g_157_profile.jpg 鈴木優雅さん。1988年東京都生まれ。生後間もなくイングランドに移り小2まで過ごす。帰国後、東京のインターナショナルスクールChristian Academy in Japanに編入。中学2年から高校卒業までをウェールズで暮らし、Kings Monkton Schoolを卒業。大学受験のため帰国し、一橋大学経済学部に入学。大学では数理ファイナンスを専門に勉強中。

生卵を体育館の屋根から落とす

―子供のころはどんなことが好きだったんですか?

ピアノと乗馬が好きだった記憶がありますね。小学校の頃はテニスに嵌ってました。

―どこが好きだったんですか?

ピアノは最初ちんぷんかんぷんだった楽譜が読めるようになって、徐々にだけど上達していくのが面白かった。週2回程度のレッスンで、学校の発表会とかで演奏する程度でしたけどね。

―乗馬はどこが楽しかったんですか?

元々動物が好きで、馬と触れ合えて、懐いてくれるのが嬉しかった。懐いてくると、馬と意思疎通が図れて、上達するんですよ。

―小学校ではテニスに夢中になった?

正確に言うと、テニスが好きだったというよりも、通っていたスクールに行くのが楽しかった。当時日本にいながらも、インターナショナルスクールだったので、日本の学校の生徒と触れる機会が少なくて、彼らとポケモンとかデジモンの話をするのが楽しかったんです(笑) 学校ではなかなかできませんでしたから。

―では逆に苦手だったことは?

バスケットボールかな。。。夏に学内での交友を広めるために毎年バスケキャンプに参加していたのですが、ボールは重くてシュートできないし、背も低くてまったく活躍できなくて、嫌いになっちゃいました。

―嬉しい思い出はありますか?

エッグドロップ大会で優勝したことですね。エッグドロップ大会というのは、生卵を規定に沿って作成したケースにいれて、体育館の屋根から落とす。生卵がつぶれず、ケースの体積や重量が小さく、落下までの時間が短ければ高得点。最小限のサイズのケースで一か八か狙ったら卵生存。体積、重量も最小で、空気抵抗も軽減でき、落下時間が短く、全ての指標で圧倒的大差でした。

―博打打ちですね(笑) では、他に何か面白かったことなど。

Individual Study Projectですね。半年かけて1つのテーマについて調べる。アンケートを取ったり、関係者にインタビューしたり、方法はなんでもOKです。

―テーマはなんでしたか?

秋田犬です。

―秋田犬ですか?! どのように情報を集めました?

学校で好きな犬種のアンケートを取りました。それを基にグラフを作成。あと、秋田犬協会かどっかに手紙を書いて質問。なぜか英語で書いてしまい、返信がめちゃくちゃ遅かった(笑)

―小学生にしては結構大変そうですね。

家族にもプレゼン資料のデザインとか手伝ってもらっていたので、それほどもありませんでした。でも、結構記憶に残っているということは、それなりに苦労したのかもしれません。

―評価はどうでしたか?

クラスの半数はもらっていましたが、自分も最高評価をもらえたので嬉しかったです。あと、思い返せばなんですが、好きなことを調べて、まとめて、人に紹介するのは楽しいですね。

ずる賢いプレーを覚えました

―中学時代についてお聞きします。ハマったこと、力を入れたことはなんですか?

部活ですね。シーズン制だったのでクロスカントリーと陸上をやっていました。試合毎にタイムが良くなっていくので、上達しているのがわかりやすくて嬉しかったですね。あと、試合前の緊張が解けて、試合後に味わう開放感は格別でした。他には、米軍基地に入って、アメリカのお菓子とかを買えたこととか、上下の学年に友人が多くできたことですね。

―充実した部活ライフだったんですね。悔しいおもいでもありますか?

ウェールズに移って、ラグビーとサッカーを始めないといけなかったことですか。ルールも知らなかったので、コーチによく怒られていましたね。完全に試合で足手まとい。徐々に上達もして、ルールも覚えはしましたが。

ラグビーもサッカーもイギリスはフィジカルで、俊敏性で差別化とかいう以前に、体当てられて潰されまくってました。サッカーも後方からの酷いタックルじゃない限り、笛は基本的に吹かないし、悔しかったですね。

だから、相手にパワープレーをためらわせるような、ずる賢いプレーを覚えましたね。倒されるとき、相手も引き倒すとか(笑) 日本人選手が海外でなかなか通用しない理由を実感しましたね。フィジカルは極めて重要です。よくプレミアリーグで骨折する選手がいるのですが、あれだけラフだったらそりゃでますよ。

―忘れられない思い出はありますか?

苦戦していたラグビーで、一定の成果を出せたことですね。なんとかレギュラーとしてプレーできていたし、U16のトーナメントで優勝することもできました。また、7人制ラグビーでも、トーナメント出場メンバーに選ばれました。

―他に何か中学時代の思い出がありますか?

インター時代のサイエンスコンペティションで入賞することができました。サイエンスコンペでは、テーマを決めて、半年間そのテーマについて実験を行い、ブースでその成果を生徒、先生、審査員に発表します。私は、水仙は何を与えたら一番育つかをテーマに実験し、結局真水という結論だったんですが(笑)、それまでの観察日記や仮説が評価されて入賞しました。

時間は有限だと思い知る

―では、高校時代に打ち込んだことはなんですか?

ヤングエンタープライズという企画に参加したことですね。この企画では、学校別にチームを作って疑似的に起業し、ビジネスモデル等を全国の学校と競います。昼休みに会議を開くなどして、ビジネスっぽいことをしていました。地区予選敗退に終わったのですが、いい経験になったと思います。

あとはウェールズに現地化することです。生徒の数少ない遊び場のスポーツクラブがあったのですが、そこの会員になってレジャーテニスを友だちとよくしていました。昼休みには近くの公園で草サッカーをよくしていましたね。

―辛かったことはありましたか?

統一試験ですね。最終学年の期末期間に、高校でやったことを全部一気にやりました、間に合わず、時間は有限だと思い知りました。ただ、挫折した統一試験の中でも、ほとんど一夜漬けでしたが、数学の試験の一つでトップスコアをとりました。ポテンシャルは認めてくれて、先生も熱心にあの手この手でやる気を出させようとしてくれました。

―心残りだったことは?

英語が既に外国語という扱いだったので、フランス語を免除されましたが、やっておけばよかったと思います。大学の第2外国語に直接役立っただろうし、持ちネタの一つくらいにはできたかな。

語学繋がりで言えば、日本人学校で日本語の勉強をもっとしておけばよかったと思います。現地の日本人学校に毎週土曜日通っていましたが、新聞記事をみんなで読んで話して終わりって感じで、特に漢字や熟語、国語の試験対策をしていなかったんです。ちゃんとやっていたら受験で多少は役に立ったと思います。

ゼミ&バイト&サークルにインターン

―では大学時代の話に進みたいと思います。学業についてお聞かせください。

石村ゼミで数理ファイナンスを勉強しています。内容は難しいですが、物事を分析する自分なりの切り口を養う良い機会だと思っています。世の中には意図せずとも発生する法則があるかもしれない。誰も知らない法則を見つけたら強い。

―ゼミで学んだ学問の面白さは?

理論が完璧に思えても、案外簡単に覆る。それをまた理論化する。その繰り返しで精度を上げていき、それを応用して世の中前進していく。と思いきや、ケースバイケースで理論を新たに作るのもどうなの?という話になってきて、じゃーどうすんだよ!と、中々前進しないとこですね(笑)

―バイトの経験はありますか?

ホテルニューオータニで一時期していました。近場だったからですかね。でも、上智国教インター出身者とかと知り合えて、ちょっと嬉しかったですね。自分のベースはインターにあるのかなぁとかなんとか(笑)

他に試験監督もやっていましたね。理由は単純に短期の繋ぎ融資が必要だったから(笑) 小さいころから「お受験!お受験!!」ってせかされている子供たちに対して、試験監督中、彼らの志望校リストと顔を見て、色々考えていました。この件について話すと長いのですが、子供の思春期を奪いかねないって思いました。

―サークルや部活は何かされていますか?

テニスサークルですね。勧誘してくれた先輩が面白かったから入りました。規模も大きかったので、学内外の交友が増えていたし、続けていればもっと増えると思いました。サークルの人間が言ったら体育会に怒られますが、それでもそれに近い縦社会はいまだかつて経験したこともなかったので、その片鱗を経験できる貴重な機会だったともいます。

―影響を受けた人とか、誰かいますか?

強いて言うなら友人の兄の社会人の方です。インター時代の先輩で、姉の友人であり、友だちのお兄さんです。イギリス時代は別地域だったんですが、同じ時期にいたので、付き合いは結構長いですね。その人が外資金融のトレーダーでかっこよかったんですね。それで、多少金融に興味もって、色々その中でもあるけど、やっぱり金融に進むならトレーダーになりたいと思いました。だから、著名な金融機関のインターンに応募して、実際を知ろうと思い立ちました。いくつかインターンに行って、トレーダーはやっぱり面白いなと思いました。

Christian Academy in Japan :
http://caj.or.jp/
Kings Monkton School :
http://www.kingsmonkton.org.uk/

インタビューアから一言

この度はインタビューを受けてくださりありがとうございました。鈴木くんとは海外から帰国して、大学受験のために予備校に通っているときに知り合いました。それからずっと連絡を取り合っています。実は彼が話している友人とも知り合いです。彼が通っていたChristian Academyは、私が小学生時代に住んでいた地域にあり、彼の友人と同じスイミングスクールに通っていたからです。小学生時代にほとんど同じ地域で育ったにも関わらず、全く違う生活をしていた彼の話を聞くのはとても新鮮でした。

interviewees_g_154_profile.jpg 伊藤耕平。1989年埼玉県生まれ。1歳からシンガポールで過ごし、5歳で帰国。中学1年の夏に再度シンガポールへ渡り、中学・高校時代を過ごす。高校卒業後帰国し、立教大学へ入学、現在経済学部3年に在籍。開発経済学に興味があったため、現在はアジアの開発経済のゼミに所属し、行政機関やNPO団体等に研究発表等を行っている。