海外生活体験者・学生インタビューvol.166

interviewees_gt_61_profile.jpg 武市大輝さん。1988年東京都生まれ。6歳のとき父親の転勤によりアメリカ・オハイオ州へ渡米。9歳までの約3年間、現地の小学校に通い、その後帰国。都内私立の中高一貫校へ6年通い、一橋大学経済学部に入学。現在就活を控えた3年生。総勢180人が所属するテニスサークルの執行部に身を置き、サークル活動中心の生活を送る。勉学では確率論に対する関心が高く、ゼミでは数理ファイナスを勉強中。

―こんにちは。それでは今日1日よろしくお願いします。

こちらこそ、よろしくお願いします!

毎日が楽しかった

―ではまず海外滞在経験について教えてください。

はい。幼少の頃、親の転勤で、6歳から9歳までアメリカのオハイオ州に住んでいました。平日は現地の学校に、土曜日はアクロンにある日本人学校に通っていました。

―現地校ということは、言語の壁あったように思うのですが、すぐに馴染めましたか?

特に問題なかったように思います。当時から好奇心旺盛で、周りに対してオープンだったのが良かったのかと思います。それに言葉の壁と言っても当時はまだ幼稚園生で、言葉ではなく身ぶりそぶりで会話することが多かったですから。

―なるほど。アメリカにいて一番苦労したことはなんですか?

そうですね……。まだ小学生の頃だったためか、特に大きな苦労はなかったと思います。向こうの文化も好きでしたし、向こうの人も私たち日本人に対してなんの偏見も持っていなくて、毎日が楽しかったです。食生活も問題なかったです。

苦労したのは、むしろ日本語の方かも知れません。日本語の授業は週一度しかありませんでしたし、日本語、特に漢字には慣れるのに時間がかかりました。家では普段日本語で話すのですが、文法的におかしな日本語を使っていて、よく注意されました。

あと苦労したことと言えば、土地が広くて移動手段が主に車だったために、自分一人では遊びにいけなかったことくらいですかね。

―では次に、アメリカでの一番の思い出を教えてください。

うーん……。アメリカの独特の文化と言いますか、イースターエッグやハロウィーン、友人の誕生会は楽しかったですね。家が遠くて普段会えない分、お祭り事にはみんな集まりますから。でも振り返ってみて、一番感慨深かったのは、通っていた小学校で行われた、日本の文化を知ってもらう小さなお祭りですかね。

―面白そうですね。具体的に何をしたのですか?

直接運営して開催したのは私たち子供でなく、私たち日本人の親です。私の小学校には、他校と比べても、日本人の割合が多く、教師陣とも仲が良かったんです。だから、日本の文化や食生活を体感してもらおうということで、開催することになりました。

確か学期末に、学校の体育館を借りて、焼きそばや餅、味噌汁を配って、日本の文化に触れてもらいました。当時まだ小学生ということもあって、日本の文化を伝えられたということよりも、友人に自分や自分の生活を強くアピールできたことがとても嬉しかったのを覚えています。

―なるほど。それは楽しそうなイベントですね。

帰国後は受験、受験

―次は帰国後のお話を伺いたいと思います。すぐに日本の文化、学校に馴染めましたか?

こちらも特に問題なかったですよ。両親がバリバリの日本人で、向の環境下では、全くもってアメリカナイズされていませんでしたし。ただ、後で友人から聞いた話ですが、自己紹介の際にテンションが高くて、英語でハローと挨拶してくる変なやつだったらしいです。漢字の読み書きにも、馴れていくうちに苦労しなくなりました。

―えらく陽気な小学生ですね。そういえば、武市さんは中学受験をしたそうですが、どのような対策をしていましたか?

対策と言っても、小5から塾に通い始めたくらいで、それに通い始めたときは、受験しようなんて全く考えていませんでしたし。

―そうなんですか。と言うことは、親の教育方針からですか?

いえ、自分から通いたいと申し出ました。小4のときに公文式に通い始めたのですが、そのときの理由は、仲のいい友人が習い事をやっていて、暇を持て余していたからですもの。まぁ、今から考えると、やっていてよかったと思えますけど。

―なるほど。では中学受験に本腰いれたのも友人の影響ですか?

まさにその通りかと。私の通っていた小学校では、地区の特色からか、中学受験をする生徒が多かったです。一応私も塾に通っていたので、小6から本腰を入れて勉強を始めました。おかげでどうにか行きたかった中高一貫校に合格出来ました。

―おめでとうございます(笑) では次に中学、高校の時のお話を伺いましょう。まず部活はどこに所属していましたか?

小学生のときに卓球に夢中だったこともあり、かなり悩んだのですが、親の勧めもあって、太陽の下で体を動かせる軟式テニス部に入りました。男子校ということもあって、とても汗臭かったです(笑)

―進学校ということもあって、勉学が大変だったのではないですか?

そうですね。かなりしんどかったです。勉強以外に色々興味があって、成績はあまりよくなかったですね。それでいて名前に拘り、周りにも流される形で、難易度の高い大学ばかりを受け、1年浪人するはめになりました。

―そうですか。でもその1年があったからこそ、一橋大学に入学できたんですよね?

ええ。最初は理系から文転したこともあって、教科も増え、大変苦労しました。しかし、一日中自習室に籠ることで、集中力もつきましたし、目指していた大学にも入学できたので、結果的には浪人してよかったと思います。

サークル活動をまとめ上げる

―では最後に大学生、つまり今現在の話を。武市さんはテニスサークルに入っていると聞きましたが。

はい。「一橋大学硬式庭球同好会」という、名前からもうかがえるような、硬いサークルです。サークル員は180人以上いて、学内で一番大きいんですよ。

―すごい人数ですね。確か重要な役職についていたと聞きましたが?

はい。2年間執行部12人の1人として、サークルの直接的運営に携わってきました。サークルの中心で動いてきたこともあって、人一倍楽しめもしましたけど、その分黒い部分も見えてきて色々考えさせられましたね(笑)

ーそうですか。サークル生活で悩んだり、深く考えたりしたことは、具体的になんですか?

やっぱりサークル全体での意識の共有ですかね。そもそもの人数も多かったですし、部活と違って参加義務がなく、不満も多かったんですよ。サークルからの蒸発も絶えませんでしたし。

―なるほど。大変でしたね。。。それに対してどうしたんですか?

そうですね。私は自分の絡みやすい性格を最大限生かして、サークル員と執行を結ぶパイプ役として奮闘しました。積極的にサークル員と接する機会を増やしたり、鍋や飲みに同学や後輩を誘ったりして、いろんな話をしました。ある意味楽しくもありましたが、やはり色々な不満を聴いていると悲しくもあり、また、大きな組織ということで、その不満解決に向けて動くことの大変さをしみじみと感じました。

―バイトはしましたか? どのようなことをしていました?

赤ペン先生のようなことをやっていました。具体的には、事務所に行って、生徒からのファックスや電話でくる勉強に関する質問を、その場で答えたり、解答を作ってまたファックスで送り返したりしていました。

―なるほど。少し変わった塾講のようなバイトですね。そのバイトはどうでした?

やはり人に何かを教えるという難しさですね。それに色々工夫して教えても、生徒に教える際は、電話越しであったり、媒体が紙だったりで、相手が目の前にいないこともあって、分かったと言われても本当に理解したのかという確認も難しいのですよ。一応類題を出す等で確認しましたが、結構骨の折れることだと実感しました。

―確かに。面と向かっていないと、相手の表情も読めませんし、難しそうですね。では最後にゼミについて教えてください。

はい。大学では数理ファイナンスをやっています。と言っても、まだ導入段階ということもあって、ゼミ中はひたすら確率などの計算問題をやっています。ゼミ自体は砕けた感じの、フレンドリーな雰囲気で楽しいですよ。あとゼミと言えば、RTN Projectの「能力開発&人材開発ゼミ」ですかね。

―ですね(笑) そろそろ時間なのでこれまでとしましょう。今日は一日、ありがとうございました!

いえいえ、こちらこそ。とても楽しかったです。

Fort Island Primary School :
http://www.copley-fairlawn.org/Domain/248

インタビューアから一言

武市さんとは、大学の繋がりもあり話をする機会が多いですが、いつも感じることですが、周りの友だちとの間に壁を作らず、気さくに話している印象があります。一橋硬庭の役職でも、多くの人から意見を聞きだし、それをサークル運営に活かしていました。武市さんだからこそ話しやすい! そういう雰囲気を醸し出しているからこそ、サークル内でも意見を纏め上げることが出来ているのだと感じました。

interviewers_g_166_profile.jpg 檀谷貴彦。現在、一橋大学社会学部3年。大学では政治学のゼミを専攻し、第二次世界大戦期以前の国家主義形成に至るまでの国内動向、大戦以降の日本とアメリカの政治的関係の変化についての研究をしている。また、ファッションフリーペーパサークルを友人と立ち上げる。ウェブでの公開をする一方、紙媒体を中心とした配布活動を、大学を中心として行っている。バスケット、野球、テニスなど球技スポーツで体を動かすことが気分転換で、地元では友人と草野球チームで練習をしている。