海外生活体験者・社会人インタビューvol.116

interviewees_s_116_profile.jpg 松本将さん。1988年アメリカ生まれ。コネチカット州のGreenwich High Schoolを卒業後、ニューヨーク州のコロンビア大学に入学。経済学部に所属し、専門分野は新興成長市場と開発経済学。大学では、勉強だけでなく、テニスにも熱心に取り組み、アイビーリーグの大会で2連覇を達成。大学卒業後、2011年6月より、三菱東京UFJ銀行のグローバル・コーポレート・インベストメントバンキング部門に勤務。

テニスプレイヤーとしての17年間

―6歳から大学卒業までずっとテニスをされていたそうですね。どういったきっかけでテニスを始めたのですか?

小さい頃は親の勧めで、野球、サッカー、テニスなど、さまざまなスポーツに挑戦していました。テニスがプレーしていて一番楽しかったので、物心ついたときには、テニスに夢中になっていました。


―何かに夢中になれるっていいですよね。テニスのどんなところに魅力を感じていたのですか?

個人スポーツというところですね。一人で考えて、努力して、いかにして勝つか。誰かの力を借りるのではなく、自分の力で勝負できる点に魅力を感じています。最後に頼ることができるのは、自分自身ですから。実は結構目立ちたがり屋なので、テニスだったらより自分のことを見てもらえるかと(笑)

―個人スポーツの世界って厳しそうですが、だからこそやりがいも大きいのだと思います。それにしても、大学卒業までやめることなく続けてこられたんですよね

2そうですね。中学生のときに大学卒業までやり抜くって決めました。日本の全国大会でベスト8をとることができたから、もっと上手くなってアメリカでも勝負したくなりました。それと、高校や大学に入って、勉強を理由にしてスポーツをやめてしまうのはもったいないと感じていました。どんなことでも続けていれば、必ず何か得ることができる。だから、勉強と両立するのは大変だろうけど、絶対に自分は続けてみせると決めました。

―これまでテニスを続けてきた中で、学んだことをお聞かせてください。

いろいろと学んだことはありますが、特に大きかったのは「目的意識の大切さ」ですね。練習できる時間が限られていたので、質にこだわる必要がありました。だから、何のためにこの練習をしているのかを常に問い続けていました。目的意識を持つことの大切さは、テニスだけに限らず、全てにおいて言えることだと思います。

―目的意識を大切にして積み重ねてきた努力が、大学生のときに花開いたそうですね。

はい。大学2年生と3年生のときに、アイビーリーグの大会で2連覇を飾ることができました。国籍や価値観が異なるメンバーと協力して練習に取り組み、優勝することができたので、とても嬉しかったです。どんな相手もリスペクトして、理解しようとする姿勢が大切なのだと学びました。

コロンビア大学でのスクールライフ

―テニスだけでなく、勉強にも力を入れてこられたそうですね。大学ではどんな分野を勉強されていたのですか?


コロンビア大学はリベラルアーツスタイルの大学なので、2年生までは、幅広いジャンルの授業を履修しました。哲学、科学、芸術、歴史など、さまざまな分野の勉強に取り組んだことで、教養が広がったと思います。そして、3年生からは、経済を専門にして、新興成長市場と開発経済学を中心に学びました。

―コロンビア大学といえば、開発経済の分野で有名なジェフリーサックス氏が在籍されていますよね。

よく知っていますね。彼の授業は大人気で、私も4年生のときに履修しました。彼は国連が提唱した「ミレニアム開発目標」の達成に向けて尽力していて、第一線での体験に基づくレクチャーはとても興味深かったです。貧困問題、地球温暖化、感染症など、人類が抱える問題をどうやったら解決できるか熱く語ってくれました。困難な課題が山のようにあるが、人類の力を集結させれば、必ず解決することができると、力強く訴えていたのが特に印象に残っています。

人類が抱える問題をどうやったら解決できるか熱く語ってくれました。困難な課題が山のようにあるが、人類の力を集結させれば、必ず解決することができると、力強く訴えていたのが特に印象に残っています。

―私も日本で彼の講演を聴いたことがあり、とても刺激を受けました。そして、自分も将来は、彼のように社会の役に立つ人間になりたいと強く思うようになりました。

私も社会のために何したいと思っていて、「社会貢献」という視点は、キャリアを考える上で特に大切にしていました。金融に興味を持つようになったのも、この視点からです。お金が余っているところから、足りないところへと資金を融通するのが金融です。経済を根底で支えており、社会の新たな可能性を模索していける点に強く惹かれました。

―大学3年の夏休みには、実際に金融機関でインターンシップをされたそうですね。

プレデンシャル生命の東京オフィスで8週間のインターンシップをしました。最終日に資産運用をテーマにしたプレゼンを行うことがゴールで、どの商品をポートフォリオに追加するかを必死に考えました。授業で新興成長市場の勉強をしていたので、その知識を活かして、新興国企業の株をポートフォリオに入れることを提案しました。思っていたより高い評価を得ることができたので、とても嬉しかったです。2週間という短い期間でしたが、実際に働いてみて、金融ビジネスに対する興味が強固なものになりました。

ボストンキャリアフォーアムに参加

―就職活動の際はやはり金融業界を中心に見ていたのですか?

私の場合、ボストンキャリアフォーアムに参加して、就職活動を行いました。金融業界を中心に見ていましたが、商社にも興味がありました。何社か面接を受けて、いろいろと迷いましたが、最終的に銀行で働くことに決めました。

―最終的に銀行を選ばれたのは、どういった点に魅力を感じたからですか?

銀行は信頼を売っているようなものです。自分のことをお客様に信頼してもらい、長期間にわたって信頼関係を構築することが求められます。信頼という点に関して、金融業界の中で、最もこだわりを持っているのが銀行です。「担当顧客と深い信頼関係を築くこと」が、社会の役に立つ人間への第一歩だと感じたので、銀行員になろうと思いました。

―銀行の中でも、三菱東京UFJ銀行に決めた理由について教えてください。

私が大事にしている価値観と会社のポリシーが一致していたからです。1)信頼の確立、2)お客さま本位の徹底、3)法令等の厳格な遵守、4)人権および環境の尊重、5)反社会的勢力との対決という、どれも大切なポリシーです。この理念に則り、公正かつ誠実に行動する企業風土に惹かれました。また、お会いした行員の方が、みんな輝いていて、ハツラツとしていたことも理由の一つですね。

―松本さんの価値観と企業の理念が、まさにマッチングしたのですね。グローバル・コーポレート・インベストメントバンキング部門に採用されたそうですが、どんなことをする部門ですか?

グローバルな舞台で、各種の法人向けサービスを提供する部門です。将来的に海外で活躍していくことを期待されており、すでに海外経験のある人材が多いのが特徴です。最初の研修期間中は、配属された支店でリテール業務について学びます。その後、秋からは法人業務について研修を受けました。資格試験の勉強もあるので、毎日忙しい時期ですね。

―将来のビジョンはどのように描いているのですか?

若いうちに、アジアやアフリカなど、これまで自分が行ったことのない新興国の拠点で勤務したいですね。そこで、プロジェクトファイナンスに従事して、社会インフラの構築に携わることが夢です。銀行ビジネスを通じて、新興国の社会の発展に貢献し、現地の人が自分らしく生きるための基盤を作りたいと思います。自分が携わったプロジェクトの成果が後世に残るものになれば、最高に嬉しいですね。

―すごく熱いビジョンを持ってお仕事されており、とてもステキですね。そんな松本さんから学生に対するメッセージが何かあれば、最後にいただきたいと思います。

何でもいいから、考えるだけでも、わくわくするようなロマンを持ってもらいたいです。仕事は楽しいことよりも辛いことの方が多いです。その中で頑張っていくには、ロマンが必要だと思います。学生のうちに、何のために働くのかをじっくりと考えて、ぜひ自分だけのロマンを見つけていただきたいです。

―貴重なお話をたくさん聞かせてくださり、本当にありがとうございました。私も自分の夢に向かって、走り続けていきたいと思います!
インタビューアからの一言
熱いメッセージをたくさんいただき、とても刺激になりました。私自身、開発学の分野に強い興味があるで、話しているうちにすっかり意気投合してしまいました。お互いに「新興国の人々の可能性を広げる」というロマンを抱いており、それぞれの夢を語り合えたことはすごく貴重な体験でした。いつか新興国の未来のために一緒にお仕事をさせてください!
interviewees_g_136_2_profile.jpg 市川智也。1989年生まれ。愛知県出身。創価大学法学部4年生。海外経験は南アフリカへ交換留学1年間、ベトナムへボランティア1ヶ月間。将来的に発展途上国の経済成長に貢献することを夢見て、現在就職活動を行っている。趣味はスキューバダイビングと登山で、アフリカ最高峰のキリマンジャロを制覇。創価大学ワールド会の副代表を務め、留学経験者による後輩への留学支援をしている。